PISAより「数学と算数の遠近法」瀬山士郎著
☆PISAも大事だが、中学入試問題の方がはるかに考える問題が多い。特に算数はそうだ。中学受験塾では、数学知らずの算数の講師がいるから、中学入試の算数問題のすばらしさが伝わらない。
☆算数は有限で、数学は無限だという勝手な境界線をひいている。面積図と方程式は違うものだと境界線を引いている。そういう塾は、生徒の思考力に境界線を引く。だから生徒の学力は、中学に入ってからなかなか伸びない。
☆言語学でも数学でも、外延量と内包量の違いやその弁証法がポイントなのに、そこに境界線を引く。算数で比は重要だと言いながら、内包量の概念を教えない。概念なき線分図や面積図というテクニックだけが先行する。
☆比とは関係である、関係とは関数である。関数は構造である。構造は計算できる。計算式は方程式である。
☆そんなことを強力に証明しているのが「数学と算数の遠近法」瀬山士郎著である。概念と構造、デノテーションとコノテーション。重要な視点がオープンになっている。
☆開成や麻布の算数の問題と同じパースペクティブを共有している。PISAよりも本書を理解できるかどうか。それが問題だ。
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