首都圏中学入試2011始まる⑯
☆数字をみる限りでは、首都圏全体は昨年に追いついてきた感じはするが、埼玉の共学校が勢いがよいので、それに引っ張られているに過ぎないのかもしれない。とはいえ、大盛り上がりなのは栄東、昌平、春日部共栄、浦和実業、開智未来ということになるのか。
☆東京の男子私立中高一貫校では、早稲田高等学院、開成、武蔵が締め切り、早稲田高等学院は昨対比121.3%。開成、武蔵は微増。
☆攻玉社、海城、東京都市大学付属の出願は、締め切っていはいないが、現段階で1回目も2回目も増加しているので、勢いがある。駒場東邦も締め切ってはいないが、微増。
☆出願が終了している麻布、桐朋、早稲田2回目は微減だが、早稲田の1回目は昨対比88.6%。
☆東京の女子私立中高一貫校では、雙葉、東洋英和女学院A&B、白百合学園の出願は締め切られ、いずれも昨対比は増加。鴎友学園女子1次&2次、山脇学園 A&Bは、出願は締め切られていないが、いずれも増加。
☆慶應義塾中等部、早稲田実業学校は締め切られ、昨対比は微増。横バイといえる程度か。そんな中、国立音楽大学附属 1回も締め切られ、昨対比227.8%。決して音楽教育だけでなく、音楽教育を通して全人教育を行っているのだが、アートの学校に人が集まることはたいへん希望が持てる話である。
☆ピアニストの辻さんやバイオリニストの成田さんなど、多くの日本の若手音楽家に続いて欲しいものである。21世紀型グローバル人材は、教養と芸術を知に活かしていくクリエイティブ・クラスなのだから。
☆そういえば、小学校1年生から絵を描き始め、パステルやアクリルを使うようになった4,5年生が、いつのまにか美術史やフランスの社会に興味を持つ(もちろん無意識)ようになって、結果社会や理科が好きになるという生徒のケースもある。
☆幼稚園児の中には、ペーパーテスト形式ではなく、制作を入試問題にしている慶應幼稚舎に合格する子どもも出る。特にお受験用のプログラムは用意していないから偶然かもしれないが。
☆そこの絵画教室の先生は、毎年国内外の美術館めぐりの旅に出て、その話を生徒たちにしながら子どもたちと絵を描いているし、国内の美術館は、保護者にも薦めている。当然、行ってきた保護者やその子どもは、絵画教室でその話で盛り上がる。絵画教室のメンバーは、女の子がどうしても多くなるから、そのときの会話の様子はまさに絵にかいたような騒ぎになる♪
☆それはともかく、特に体系的なプログラムがあるわけではなさそうだが、しぜんにいろいろな視点が開花されるのかもしれない。絵本作りも何か才能を開くきっかけになっているのかもしれないし、私立学校の生徒と公立学校の生徒、インターナショナルスクールの生徒も共に参加しているのも何らかの効果があるのかもしれない。そういう地域なのである。
☆絵画教室は、保護者がやりなさいと強制しても続かない。本人が楽しいから参加するというものだそうだ。それでも、フロー(没頭)状態になるまでは、何を制作するのか、どう制作するのか、素材は何にするのか、基本の色は何にするのか、先生の周りは騒然となっている。そしてある時間になるとあのフロー状態。
☆4年生になると、塾に通うので去っていく生徒も多いという。先生はそれでまったく構わないと言う。低学年までに、スポーツでも音楽でも、身体を動かす学びあるいは遊びでフロー体験ができていれば、それでサバイバルできるはずだからと。
☆フロー体験とは、たんに集中することではないとも。自然や社会、そして他者と一体になっているときしかフロー状態になれないのだと。イメージが脳からでて、皮膚からでて外に結び付かないと、ということのようだ。だから、読書に集中していてもフロー状態になっていなときのほうが多いのだと。
☆だから、読書会や本から飛び出て、自分の考えを書いて発表したり、本から得たイメージを絵にしてみたりすると自我が解放されるのだとも。コンテストと入試では、選抜の意味が全く違いますよと。。。なるほど。
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