首都圏中学入試2011始まる⑦
首都圏中学入試2011始まる⑥のつづき。
☆1月20日、東京の私立学校の出願がスタートしなければ、首都圏の中学入試の動向の全貌は見えないが、現状で推測できる範囲内で、学校選択の志向性の特長を考えてみたい。
☆すでに埼玉は実績成果志向であることは、今まで以上に明確になってきた。茨城は、実績志向は前提条件であるが、その次の高い世界観にもとづいた人材形成を目標(実際に具体的なプログラムを開発実施している)とする学校も頭角を現している。
☆千葉は渋谷幕張を頂点に学校のピラミッドができていて、その秩序に変化はない。神奈川は、男子校、女子校において少し変化がでてきているかもしれないが、それがどういう変化かはまだ判断できない。共学校も昨対比では100%に達していないが、選択志向性に変化が生まれているような気がする。昨対比が可能な入試で、その比率が高い順にベスト15を並べてみよう。
1 日本大学藤沢 1回
2 橘学苑 1回
3 橘学苑 2回
4 日本大学藤沢 2回
5 山手学院 B
6 東海大学付属相模 A
7 横浜翠陵 1回
8 公文国際学園 A
9 自修館 A1
10 湘南学園 C
11 山手学院 A
12 湘南学園 B
13 横浜翠陵 3回
14 横浜翠陵 2回
15 自修館 B
☆新設、改革、英語、創造教育、アート、グローバル・・・というキーワードがすぐに思いつく学校が集中している。
☆橘学苑は、平成18年に共学化し、国際教育、創造学習、デザインに力を入れてきた。英語というテクノロジーの開発、創造学習、デザインというタレントの発掘が認められてきたのかもしれない。しかし、これでは3Tのうちの2Tしか満たしていないようにみえるが、実は倫理を表現する3つ目のTであるトレランスは、同校の理念にその特長がある。
☆創設者は、土光敏夫の母である土光登美(どこうとみ)であるから、倫理性の背景に宗教的な強烈さがない。ある意味サンデル教授の正議論のブームに象徴されるように、中立的な倫理性に対する感性が共感を得ている可能性がある。
☆いずれにしても、クリエイティブな人材を輩出する3Tの条件を備えていることに共感する学校選択者が現れているのではないか。
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