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グッドスクールの例⑧ 聖学院

グッドスクールの例⑦ 八雲学園のつづき。

☆聖学院も破格のグッドスクールであるが、世間は意外とそのことに気づいていない。だから、そこに気づいて同学院を選択する家庭の文化資本は豊かである。アメリカンフットボールや鉄研、アートなど他校にはない広がりと深さがあるのだが、そこに気づき受け入れるには家庭の見識としての文化資本度が高くなければならないのかもしれない。

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☆学校の文化資本は生態系のシステムさながら豊かな有機体である。それをさらに強化したのが、東大生フェローによる形成的評価によるシステム。

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英語教育は男子校の中では右に出る学校はないだろう。また海外大学進学にも力を入れている。まずはオーストラリアのプログラムが確立している。

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☆建築というのは意志と愛と思想をデザインする芸術である。土建国家の系譜がいまだに流れている日本では、特に学校建築はそういう視点はない。アーティスティックな雰囲気の建築も多くなったが、むしろそれは教育工学とか教育心理学の影響で、教育問題を解決する空間づくりになりがちである。

☆その点、聖学院の設計はヴォーリズの系譜の設計事務所が担った。大事なことはヴォーリズは建築士であるが、聖職者であり、平和のデザインのために日米の架け橋となった先覚者であるということである。ヴォーリズにとって、建築は意志と愛と思想を生活の中で感じ続けるためのデザインであった。そのことを聖学院は継承しているのである。

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☆創造的能力選抜システムは、入試制度の多様性が物語っているが、その中でも英語が得意な生徒だけではなく、英語を体験して将来言語能力を伸ばす可能性のある生徒も発掘するシステムが確立しているところに先見性があるだろう。

☆そして、その才能(タラント)を見出すシステムは入試の段階で終わるのではなく、6年間続く進路指導やキャリアデザインのシステムとして展開していく。

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☆昨年末、23期竜王戦で、羽生善治の挑戦をはねのけた渡辺明竜王は聖学院のOBである。まさに内なるタラントの光である。

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