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新しい動き①

☆今年の入試状況の輪郭が見えてきた今、各私立学校は、2011年度のビジョンの吟味やバージョンアップのミーティングを始め出した。

☆昨日、「2006年スタート」という共通キーワードで、共立女子、かえつ有明、白梅学園清修が集結したのも、そのためだった。2011年をどのような転換点とするか、理念を具体化し、良いものは良いという意志を広めるか、そのバージョンアップについて熱い議論が行われた。

☆2006年に、共立女子は、完全一貫体制での6年間の教育」に移行し、高校入試を廃止し、リニューアルした校舎で中高生全員が学園生活をおくるようになった。かえつ有明も、共学化、校名変更、新校舎建設、キャンパス移転を果たし新しく生まれ変わった。白梅学園清修も中学新設をスタートした。

☆それゆえ、2012年には、3校同時に2006年入学の中1が高3になって卒業する。つまり、今年は、新生一期生を世に送り出す時期であるという大切な1年であり、次のステージを再構築する転換点でもある。

☆しかも、この転換点は、ちょうど世界の政治や経済の転換期にも重なるという想定のもと、世界の動き、国内の動きを見据えながら、学内の教育のバージョンアップを図らねばならない。しかし、それには壮大な視野が必要なので、「2006年スタート」というそのときの時代精神を共有したメンバーが協力し合いながら、それぞれ独自の教育を新たに形作っていきたいという想いで、今回集結したということだ。

☆そして大事なことは、この新しい教育というのは、何も新奇なイベントやプログラムを開発しようということではないのだという。学校生活で生徒が最も長い時間共有するのは授業である。ならば、その授業を通して、生徒が関わることになる、世界や社会、自然の精神の息吹をいかに感じとり、自分の言葉でその想いをいかに表現できるのか、そこにこそヒントがあるのではないかということのようだ。

☆奇しくも灘中の伝説の教師橋本武先生の「奇跡の教室」を、NHKの番組や書籍で知り、ここにヒントがあると共鳴した先生方が集まった。その授業を手がかりに、授業が言葉の世界をどこまで広げられるか、それが生徒の未来をどのように形成できるのか、まずはそこから議論するところから始まった。

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