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合格の予感は成長の実感を抱いた時

☆首都圏で中学入試が始まっているが、2月の7日ぐらいまでは、チャンスが続く。試験を受けてきた後、子どもの話を聞いた時に、こんなことを言うようになったのかと成長を感じたときに、おそらく合格する可能性が高い。

☆入試も、プランを立てて実際に実行(DO)するわけだから、試験終了後、振り返り、アクションを練り直すというPDCAのサイクルが当てはまる。

☆だから、東京の受験生が、埼玉や千葉で受験して、そのときプラン通りいかなかったことを振り返り、改善していくことによって、東京での入試で第一志望校の合格をとるどころか、それ以上の学校に合格し続けるという、入試にチャレンジしながら成長するということも珍しくはない。

☆重要なポイントは、入試においても振り返りと作戦の立て直しである。そしてこれは、入試に限らず、PDCAサイクルを活用しているあらゆるシーンにあてはまる。

☆小学校低学年で、本を読んで、そこからイメージを膨らませて絵を描くワークショップでは、絵を描き終わった後、自分の絵のどこが気に入っているのか、どこを一番工夫したのか振り返る時間をとっている。最初、子どもたちは、たいていは「わかんない」とか「ありません」とか「なし」とか回答するものである。

☆しかし、続けていると、本には直接書かれていなかったことを想像して描いたところとか、空の色を多くの色を混ぜて工夫したとか、具体的に書くようになる。そしてそこからコミュニケーションは膨らむし、今度は人物の位置を変えて描いてみようとか、大げさに言えば企画を語りだすのである。

☆具体的と言ったが、実際には、色のことだったり、画材のことだったり、構図のことだったり、文章と絵の差異の話だったり、模写とオリジナルの差異の話だったりと、実は描くときの視点の話なのである。

☆これは大学入試に臨む帰国生の小論文のワークショップでもまったく同じである。はじめ、彼らは、自分の書いた文章を、自分で振り返ることはできない。しかし、成長していくると、問題意識の設定にジレンマを含んでないとか、論理が簡明かどうか、比較が明快で、その差異が発見的であるかどうか、具体例がステレオタイプでないかどうか、自分の体験を自分の言葉で語って感銘をあたえられるかどうかなど、話し合えるようになる。

☆この時期は国立大学(私大はそれぞれ合格しているからというのもあるが)に向けて、批評的な問題意識から、具体策まで語れるようにトレーニングしようと、原典を読み込む作業もしている。

☆そんなわけで、振り返りの重要性とは、結局考える視点の多様性、柔軟さを鍛えることなのである。この視点がないのに、作戦を自分で立てることはできない。しかし、自分で考えた作戦で立ち臨めば、成功の確率は高くなる。何度も受験をし、振り返りを繰り返していくうちに多角的な視点を生みだしていけるのである。

☆受験勉強もやり方によっては、人生を生きる方法を学ぶことにもなる。

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