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中学入試2011トピックs ③ 筑駒の詩の問題の意味

☆2月3日に行われた筑波大附属駒場中の国語の入試問題では、例年詩が出題される。ふとしたしぐさやことばに、人間と自然の絆を感じたり、微妙な表現に、はっとするような美しさに気づいたりする問題が出題されるので、毎年楽しみにしている。

☆しかし、今年は国語の教科書や教材として人口に膾炙されているとまではいかないかもしれないが、あまりに有名な詩「虻」が出題された。問いも教材研究で必ず出題される問いで、いつものオリジナリティがない。

落石におびえつつハーケンを打ち
雷鳴におののく手でザイルをたぐり
あせにまみれてよじ登った

いつもはおとなしいが
暴れだしたら手のつけられない
大きな牛

ぼくらはそのかたにとまった
虻みたいなものだ

けれど今ぼくらの中を
まじりっけなしの風がふきぬけ
このよろこびのひととき
虻のこころは山よりも大きくなる

岩燕の歌
わかさのこだま
 いかにも地球にこしかけて
 いっぷくしているぼくらのいのちだ。

☆どうしたのだろう。詩人嶋岡晨さんが高知県出身で、昨年坂本竜馬が話題になったからというわけではあるまい。

☆いったい、いったいどうしたのだろう。まさか、さかさまの詩人あるいは抵抗の詩人としての本質をこの詩で見抜かせようとしたのだろうか。つまり、学習指導要領通り、素直に読むか、それとも本質を見抜くか!

☆なわけないかあー。

☆いや、12歳の世界を、入試問題で確認させておいて、入学後の思春期あたりの授業で、嶋岡さんの自然の本質をわしづかみする表現の凄味に気づかせて、大いに盛り上がろうということか。

☆そして卒業後、20歳すぎたところで、酒を酌み交わし、さらに深い話をし、人間の奥義を話し合うということか。入試問題は、なるほど学校の顔である。

☆そして、これぞ男子校の極みである。

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