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中学入試2011トピックs ⑨ 筑駒の社会の問題

☆今年の筑波大附属駒場中の社会の入試問題もおもしろかった。1番がなかなかの珠玉の問題なのだが、ここでは3番に注目したい。

☆大航海時代からIT革命までとそれ以降で、市場のあり方が大きく変わったことを、ざっくり論じながら、その問題が私たちの身近な家庭生活にも及んでいることを論じているダイナミックな文章を読ませて問いを出題している。

☆問い自体は、池上彰さんのテレビ番組を見ていれば解ける問題であるが、出題のテキストは筑駒の教師が書いたものだろう。引用の場合は、必ず出典が明らかにされているから、おそらく間違いあるまい。

☆問題意識は、「家庭・地域・企業・行政の4つの柱からなる、安定した生活の基盤が、今失われようとしてます」。「この4つの柱からなる社会を、あらためてどのように再構築していけば良いのか。今や緊急の課題となっています」。

☆入試問題は学校の顔である。中学入試の問いでは、テキストの部分を穴埋めしていくだけであるが、この問題を通して見えるのは、筑駒の社会の教師が6年間で生徒に影響を与えていくのは、このような小論文を書けるように育てていくということだろう。

☆幕末の松下村塾ではないが、テキストは師の生き様そのものである。

☆それにしても、一点気になるのは、問いに並んでいる解決策が、政策的志向のものばかりである。

☆官僚的政策知、学者的専門知もよいが、もっと市民的公共知によるものはないものだろうか。≪官学の系譜≫ということか。なるほど、入試問題は学校の顔である。

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