2011年度桐光の大学訪問授業のラインアップ決まる
☆桐光学園唯一の試みと言っても過言ではない「大学訪問授業」。毎年そこで語られたレクチャーが書籍化されるようになってから5年目を迎える。年間18回の知の最前線の講義プログラムである。今年も顔ぶれが決まった。
東京大学大学院情報学環 立花 隆 特任教授 ヒロシマ・ナガサキ・アウシュビッツ
東京大学先端科学技術センター 御厨 貴教授 日本の政治 ―歴史と展望―
東北芸術工科大学副学長・現代美術家 宮島 達男教授 ART IN YOU
慶應義塾大学・多摩美術大学・建築家 妹島 和世客員教授 環境と建築
京都大学人文科学研究所 岡田 暁生准教授 指揮者はどうして必要なのか
東京大学法学研究科 藤原 帰一 教授 民主化とピープルパワー ―フィリピンからエジプトまで―
"東京外国語大学大学院・サンパウロ・カトリック大学客員教授" 今福 龍太教授 学問の殻を破る ―〈人類学〉から〈群島〉へ
東京外国語大学大学院前学長 亀山 郁夫教授 ドストエフスキー「罪と罰」と現代
立教大学現代心理学部 香山 リカ教授 心ってどこにあるんだろう?
東京大学大学院情報学環 吉見 俊哉教授 大学って何だろう?
愛知淑徳大学現代社会学部 山田 登世子教授 シャネルのモード革命
東京大学名誉教授・東洋英和女学院大学学長 村上陽一郎教授 科学の二つの顔
女子美術大学 杉田 敦教授 アートという知のあり方
甲南大学文学部 田中 貴子教授 説話の面白さ
"明治大学大学院理工学研究科新領域創造専攻
ディジタルコンテンツ系" 管 啓次郎 教授 アメリカインディアンは何を考えてきたか
明治学院大学国際学部・小説家 高橋 源一郎 教授 人生で一度だけ使うことば
東京大学総合研究博物館 遠藤 秀紀 教授 死体から身体の秘密を解き明かす
"横浜国立大学教育人間科学部マルチメディア文化課程・情報認知システム講座" 根上 生也教授 計算しない数学
"JT生命誌研究館館長・元早稲田大学人間科学部
元大阪大学連携大学院" 中村 桂子教授 生命誌 ―新しい自分が見えてくる知
明治大学国際日本学部 高山 宏教授 「パノラマ島」とは何か
☆毎年毎年、ほんとうに有名人ばかり集まって来るプログラムである。進路部長が1人で組み立てているというのだから、そのネットワークとフットワーク、そして何より、知の間口の広さ、奥行きの深さに、毎年感嘆する。
☆その中でも、女子美の杉田教授の講義がセットされているのは、驚きである。なるほど、21世紀はデザインの時代である。狭義のアートではなく、対話や教育、村落、グローカル・・・。様々な領域を脱中心化し、元気がでるアートを刺激する活動を行っている教授である。
☆今回被災地を再建すべく多くの専門家が、古い都市デザインやユートピア田園都市構想を叫んでいる中、杉田教授ならば、被災地の方々とアートコミュニケーションをしながら、デザインを実現してく行動過程そのものをアートするだろう。
☆アートは美術館の箱ものに展示されている時代はもうすでに終焉しているのだから。子どもたちが創りだす段ボール都市が、生かされるかもしれない。
☆それから中村桂子教授の講演もおもしろそうだ。生命の多様性と文化の多様性のクロスをユネスコ的視野で語れる見識者であるからである。
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