当面の子どもの学び支援
☆文科省、私立中高協会、通信制高校、企業、NPOなどで、子どもの学び支援が始まった。犠牲になられた方、行方不明の方の数は毎日増えていく中、家庭や知人の安否や悲しい局面にぶつかり、悲しみをこらえながら、この厳しい生活状況と不安な状態を一歩でも、前に進め、生き抜こうとしている子どもたちがたくさんいる。
☆あらゆる領域・分野からの支援が進むことはとにかく大事だし良いことである。しかし、時間もかかる。そこで、デル、マイクロソフト、ソフトバンク、スカイプなどがすでに支援をしているが、子どもたちの生活の中に、より一層の支援をしてもらえると幸いである。
☆というのも、インターネット上の「青空文庫」という電子図書館が使えれば、学び支援と同時に精神的支えが可能になるからだ。とにかく、最強のデジタル教材が既にあるのである。もちろん、無料である。電源の確保が問題になるが、プロジェクターとPCが一台あって、無線ランで繋がれば、たとえば、多くの子どもたちと宮沢賢治の作品を読むことができる。自然と社会と人間のトリレンマをどう乗り越えていくか、亡き岩手の詩人宮沢賢治の痛みを感じながら、子どもたち1人ひとりが内なる希望の燈をともしてくれればと祈るばかりだ。もちろん、一台ではなく多いにこしたことはない。
☆また、スカイプをつなげば、時空を超えて学びを共有するチャンスもつくることができる。授業をスカイプで流してくれる学校があればよいのである。仮にネットに繋がっていなくても、DVDをプロジェクターで映し出すだけでも、かなりの効果はあるはずだ。ビデオで授業を録音して、送ればよいのである。
☆NHKはニュースをしばらくユーストリームで流していたのだから、それを今後も継続すれば、テレビがなくてもパソコンとプロジェクターで見ることができる。
☆ソフトバンクやドコモ、AUが、スマートフォンを子どもたちに無料提供できれば、以上のことが子どもたち1人ひとりが自律して学ぶことができる。
☆もちろん、ファシリテータやコーディネータは必要だが、それは被災した教師や大学生を雇用して支援する体制をつくるとよい。学びのプログラムは、チームで対話をし、編集するスタイルをとれば、互いに痛みを共有し励まし合い、勇気をなんとか持てるのではないだろうか。総合学習が今こそ生きるのだ。
☆そして、ネットにつながっていれば、子どもたちがブログやtwitterで自分たちの勇気を発信できる。英語で世界に発信することもできる。屋内で学ぶだけではなく、すでに自分たちの街づくりを始めているのだから、その活動を発信することは、意味のあることである。
☆チームワーク、話し合い、発信という子どもたちの痛みを世界の人々と共有し励まし合える環境は、ITで早急に形成できる。もちろんリアルな空間での学びが大事であるが、いまの現実そのものがあまりに深く凄惨な人間存在そのものの学びであるのだから、むしろサイバースペースの学びの環境を組み立てて、早急に深い痛みを世界中の人々とシェアできる支援を望みたい。
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