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佼成学園女子 考える入試強化

☆2012年の中学入試は経済の低迷の影響を受けて、さらに厳しくなるという見方もあるが、3.11以降、人間の本来性の回復への欲求が高まり、政府の一貫性を欠く教育政策への不審もあって、私学の教育への関心もさらに高まるという考え方もある。

☆しかし、いずれにしても本物教育、つまり子どもが自ら複眼的に考える教育をさらに磨きあげていく私立学校が望まれていることはいつの時代も変わらない。

佼成学園女子もまた、その本物教育を追求して、注目を浴びている学校の1つである。したがって、学校の顔としての中学入試問題も、その本物教育の原型を反映しているが、その反映度をさらに強めていくということである。

☆2012年の佼成学園女子の入試改革は次の通り。

①2月2日午後に「特別奨学生入試」を導入。定員10名。4科。「入学金」「6年間の授業料」「学内の希望する講習費」が全額免除される。

②PISA型入試を、2月1日午後に加え、2月1日午前にも追加。昨年までは受験料は他の日程同様20,000円だったのを6,000円に。全日程「4科2科選択」が可能に。また1日、2日、3日の午前には「英語」を導入。

【2012年入試日程の全容】
2月1日 A午前 4科・2科・英語・PISA
2月1日 B午後 4科・2科・PISA
2月2日 A午前 4科・2科・英語
2月2日 B午後 4科(=特別奨学生入試)・2科
2月3日 A午前 4科・2科・英語
2月3日 B午後 4科・2科
2月4日 B午後 4科・2科
2月6日 A午前 4科・2科
2月7日 A午後 4科・2科

☆全日程「4科2科選択」またPISA型入試の増強は、受験勉強の中で暗記よりも考える力を身につけてきてもらいたいという願いが込められている。受験勉強で燃え尽きるのではなく、佼成学園女子の6年間でぐんと伸びる力をじっくり身につけてきて欲しいということだろう。実際、6年間で飛躍的に成長するというのは、先輩たちの後ろ姿を見れば了解できる。

☆スカラシップの充実は、経済的不安要素を払拭する同学園の気遣いである。個性は他者からの支えによって成り立つのである。自分の力だけで生きているのではないというメッセージを入試でも表現しているところに同学園の理念が反映しているといえよう。

☆英語の佼成学園女子であるから、学校の顔としての入試問題においても英語をとりいれるというのは妥当である。とくに小学生時代から英語体験をする機会の多い時代である。とはいえ、英語というよりも言語の才能をみるという試験になるだろう。技術的なことは、同学園に入学してから十分だからである。

☆佼成学園女子の英語教育の機会の豊かさについてはいずれまた報告したい。

P.S.

今年もヤングアメリカンズのプログラムに参加するようだ。このプログラムは、踊って歌って(もちろん英語)、ダンスを演出するためにディスカッション(もちろん英語で)して、聴衆の心を揺さぶるスピーチを行う。ドラマとミュージカルと創作活動という強烈なイマジネーション喚起の総合プログラム。

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