淑徳巣鴨の変身
☆淑徳巣鴨は4つのイノベーションを開始。1つは新制服を発表。制服とは、ファッションというアートであり、自己肯定感とコミュニケーションを促進する教養である。受験生や保護者は、カワイイとかカッコイイとかいう見方をするし、それゆえ制服は学校選びの重要な要素。
☆ただし、外見もだいじだけれど、内面を形作る意味でも制服は大切だということに気づくと制服で学校を選ぶ見方が少し広がるだろう。もしもアフォーダンスという道具が働きかけるアート作用に興味がある方は、自ら学習する方法の1つとしてファッションも寄与するということに気づくかもしれない。制服が学びの環境をつくることもあるのである。
☆2つめは、新コースの設定。これが興味深い。
☆一般にコースは固定されるものだが、淑徳巣鴨の場合は、思春期の前後の時期にコースのレベルを上げている。生徒の成長に合わせて、コース設定を変化させるのである。この発想は、この時期に生徒が心身知性すべてが大きく成長する教育の成果を積み重ねてきた歴史があるから生まれてきたのであろう。
☆淑徳巣鴨では、中学入試のときの生徒の様子と高校を卒業するときの生徒の様子は全く違う。本当にあの今にも倒れそうな頼りなげな生徒が、こんなに頼もしく紳士淑女に成長したとはと、先生方は毎年涙するのである。
☆そして、3つめは、大学進学実績の成果の激増。新コース制でますます期待ができるだろう。6年から、この公立中学の教育政策のほんとうの閉塞状況に気づき、私立受験を考えたとしても、大学受験の時には余裕で間に合う教育力を誇っているのが同校である。
☆その6年から受験を思い立った受験生のために、ナビゲーターとして「チャレンジドリル」を独自に編集している。そしてこのドリルで学んで受験ができる「チャレンジドリル入試」が設定されるというのが4つめのイノベーション。
☆これらの柔軟な知性と1人ひとり状況や条件が違う受験生への配慮こそ、校訓「感恩奉仕」の精神の発露なのだ。
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