開成中3 地域学習「トウキョウ作品集 あるく・みる・かんがえる」
☆油断して時差ボケしていたが、自由都市コルマールとストラスブールで、ストラスブール大学の学生と白梅学園清修の生徒がいっしょにあるいて、みて、かんがえて、ディスカッションしてという5日間のプログラムをサポートしてきたばかりだから、一瞬目が開いた。
☆東京はヨーロッパ中世以来の自由都市ではないが、グローバルシティである。当然フランス人と話し合うと比較対照となる。しかし、開成の中3生のように東京をあるいて、みて、かんがえることなど日常生活では行わない。
☆したがって、本当の意味でディスカッションできるかというと、こういう準備をしておかなければ、できない。来年以降の参考として、じっくり読解し、分析しようと思いつつ、ウトウトしてしまった。
☆それにしても、水天宮が平家ゆかりのある祭神の分霊であるとは知らなかった。平清盛は今でいうグローバリゼーションの視点を持っていた。そこが源氏縁の流れとはまた違うわけだが、水天宮から成田へ、成田から世界へと結びついているのは、何かの因縁かもしれぬ。
☆そんな基礎知識を開成の中3から学んだ。
☆「東京作品集」ではなく「トウキョウ作品集」であるのが実におもしろいレポート集。誰でもが知っていると思っているはずの「東京」が実は全く違う都市であることがわかる。だから「トウキョウ」として、新たに再認識しようという粋なタイトルである。
☆そして「あるく・みる・かんがえる」という一見わかりやすい表記も、学びが活動・五感・思考の関係総体であることをさりげなく表現しているところもすてきである。
☆もっとも表紙を開くと、その知の深さと広がりは圧巻である。そしてなんと開成中3生全員の知の結晶がそこにはあるのである。3人チームで、テーマを決めて、それについてまとめた1200字から2000字ほどのレポート集。結果的に、すべてがクリエイティブ・シティ創りのためのマーケティングレポートになっている。
☆未来の東京は、実に明るいではないか。私たちの知らない文化資本がこんなに蓄積されているとは!そして何より300名の知のリソースがここにあるからである。
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