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六本木に帰国生入試実施中高集結

☆今朝、成田にイギリスから一時帰国する留学生を迎えに行った後、六本木に立ち寄った。JOBA主催の帰国生入試実施校の合同説明会が開催されていたからである。ここのところ東大を中心とする国立大学が、受験学力よりも、研究意欲やクリティティカルシンキング、ショートエッセイを論述する力をみようという動きが生まれている。

☆偏差値主義に陥った一般中学受験市場は、このところ凍てついているが、グローバル人材育成の動きに乗って、帰国生入試市場はホットであった。JOBAの方に聞くと、参加者は昨年比でかなり増えているということだった。

☆そうは言っても、5万人規模の一般中学入試のマーケットに比べれば、その10%にも及ばない市場であるから、各学校のブースがきれめなく相談者で埋まっているということはなかったから、親しい先生方とは情報交換ができた。

☆ガラパゴス化が叫ばれて久しいから、帰国生と言えども、必ずしもチャレンジャーではない。やはりMARCH以上の付属校の帰国生入試がどうしても注目されるという。

☆一方、渋谷教育渋谷、頌栄、攻玉社、洗足学園など、帰国生が東大をはじめとする国公立に進める学校も人気だそうである。

☆このタイプに属する新興中高一貫校は、昌平中学。副校長に高橋進先生、教頭に本間一行先生が就任して盛り上げているということから、それはわかるであろう。

☆さて、上記の中で、洗足学園は興味深い。というのも学校当局は、教育の質そのものを大事にしており、別に世界に通じる経済人を育成しようとは思っていない。世界の平和のために貢献できる人材育成のために教養と語学が必要だということだけである。

☆このタイプに属する学校は、聖学院、茗溪、かえつ有明、富士見丘、広尾学園、明法、それからロンドンでJOBA主催の説明会に参加している土浦日大中等教育学校である。これらの学校は、東大やMARCH以上の学校に結果的にはいるかもしれないが、世界の大学がそもそも射程に入っているのである。

☆それはどこの学校でも同じだと思うかもしれない。しかし、それは大きな勘違いである。世界の大学を射程に入れたとき、その教育の質は、受験学力養成のプログラムをはるかに凌駕する創意工夫が必要になるからである。この努力ができるかどうかが、このタイプの帰国生入試を実施する学校であるかどうかの分岐点である。

☆このような学校が、今後未来を拓くであろうことは、今後10年を待たなくても、来年2012年問題が勃発した時に、その優位性・卓越性が明らかになるはずである。

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