麻布学園の試み オール英語ロボット講座
☆8月22日(月)9時30分〜17時00分、麻布学園の情報教室で、オール英語ロボット講座が行われた。参加者は、ガーナ高校生20名、麻布中高生6名、立教女子学院3名、西武文理1名。講師は、東大生2名、慶大生1名。企画サポートはベネッセコーポレーション。
☆ガーナ人2×日本人1の3人チームを編成。ロボットの組み立てからプログラミング、プレゼンテーションまで、生徒たちは英語で会話し、チーム形成しながら進めていった。
☆もちろん、日本の生徒が日本語を教えるシーンなどもあり。自然に多様なコミュニケーションが起きていたという。特に立教女子学院の生徒は、積極的にチームをリードしていたようだが、これは国内外問わず、最近の女子高生のパワフルな特徴でもある・・・。
☆教材の一部、PCの言語を日本語のままにすることで、日本人が英語で説明せざるを得ない状況が埋め込まれていたという。さすがは、ベネッセ。文脈学習や状況学習をベースにしている見識が心憎い。新しい学びフェスタなど、日本の初等中等・高等教育全体に21世型教育をつなぐ活動をしているベネッセのスタッフによると、
ひとつひとつ試行錯誤しながら共通の目標に挑戦するコラボレーションには、言葉や文化の違いを越える力があることを実感しました。ガーナの高校生は、日本の高校生よりも英語が流暢でした。文法的に正しいかどうかは別として、積極的な発話が目立ちました。 引率の先生に伺ったところ、ガーナなどでは大学進学=英語で授業を受けられるということだそうです。
☆日本政府も、グローバル人材育成推進室など、がんばっているが、このような中高でのグローバル教育の実践をどんどんやっていくことが必要だろう。それには、早急に大学入試の内容を変えることである。IBなどのカリキュラムの研究もかなり進んでいるのだから、これを換骨奪胎したカリキュラムを作るメリットがある大学入試問題にすることは、前々から言われているのだから、そろそろ・・・。
☆そのときに、今回の麻布学園での試行は役に立つ。海外の中高生との交流プログラムとして、日本の得意分野である技術をシェアするプログラムは、観光立国政策も支えるだろうし、グローバル人材推進にもつながる。英語を使わざるを得ない状況を生成することは、新しい市場も創出できる。旅行代理店は、このようなプログラムを、ベネッセなど教育産業とどんどん連携するべきではないか。
☆講座で活用された英語は、大学受験で重視されているSyntax重視のものではなく、Pragmatics重視のものだという。そういう意味でも、大学入試は改善されなければならない。つまりSituative Perspectiveの視野にどのように対応するのか、あるいはGlobishな広がりをどのように許容するのか・・・。
☆そのような流れは、今では誰もがわかっているだろうが、問題は従来の状況に埋め込まれた情報をひたすら整理するのにコストをかけるのではなく、新たな状況を設定する市場創出力にこそ投資すべきだろう。ある意味坂本竜馬?ビルゲイツ?ジョブス?・・・・。やはりアートやデザイン力が大事なコトということか・・・。
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