聖ドミニコ学園 革新が真理 普遍が自由
☆聖ドミニコ学園。3日に学校説明会があった。聞くところによると、体験授業など開かれた学園に参加された方は驚き、好評のうちに終わったと。
☆幼稚園から高校まで、各学年80名の幼小中高一貫教育の学校。したがって、中学からの応募者数は少ない。そのため受験市場では目立たない。本物志向の保護者しか理解できない学校だった。
☆しかし、3・11は、その本物が大切なのだという呼び覚ましを時代が叫ぶ大きなきっかけになった。もともと時代の革命の節目節目で革新的ロゴスを展開してきたドミニコ会。つまり本物の革新こそドミニコ会にとって真理なのだ。個人の利益のために好き勝手に動くのではなく、時代の普遍的な叫びに躍り出るのが自由なのである。
☆よって、その13世紀から変わらぬ欧米の革新的知性を広げ深めてきた文化遺伝子が、ドミニコ学園の先生方にスイッチを入れたようだ。とはいえ、1989年から学内の教育改革は着々と行われてきた。
☆英語教育も骨太になったし、海外研修も行われている。もっともこの学園の母体である修道会の本部はヨーロッパに拠点があるから、理事長や校長をはじめとするメール(シスターのこと)方は、世界の痛みにそしてそれを癒す世界のコミュニティに直接立ち会っていてる国際派である。
☆理事や評議員の方々も国際的に活躍している有識者だから、食事をしながら子どもたちのことと世界の話が平気で混在している。そしてそこで普遍的な人間の問題ついて常に確認されており、その問題を解決するための教育が考えられている。
☆世の中がどんなに変わろうと、人間の問題は普遍であり、それに立ち臨む姿は真理であり、自由な態度なのである。世の中がその真理と自由を喪失した時、聖ドミニコと同じように革新的ロゴスを話し始める。
☆それゆえ、98年以降は、建学の精神の思いと行いをどう実現するか、学園全体でコミュニケーションされてきた。そしてそのコミュニケーションの暗黙知を構造化して、学内外で共有しようという動きが学校をオープンにする革新的行為となったのである。
☆オープンスクールはどこでもやっているではないかと言われるかもしれない。目に見える部分は同じかもしれないが、暗黙知は決定的に違うのである。
☆とはいえ、13世紀からサバイブしてきたドミニコ会である。現実的な力もすさまじい。大学進学実績も結果として出るようになってきた。小学校から外に出る男子の活躍もすごいものがある。あの小泉凡さんもそうだし、U-17の代表の大越選手もそうだ。慶應幼稚舎出身の金子郁容教授も幼稚園は聖ドミニコだそうである。たしかに革新的な人物である。
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