広尾学園 授業の質の高さに受験生満足
☆9月10日、広尾学園の中学授業体験会が開催された。中学受験市場の勢いが危ぶまれているという風評の中、広尾学園は、そのような様子とはまったく真逆だった。昨年同様参加者は集まり、授業の質の高さを享受した。
☆池田副学園長は、それでも油断はできないとクールであるが。
☆ともあれ、サイトをご覧になればわかるが、どの教科も、教師の情熱と燃えるような目で生徒と対話する授業なのである。もう、それだけで質が高いとわかるのであるが、大事なことは、そのような情熱や輝く目を教師が有するのには理由があるのである。
☆世にいう教科書やテキストの枠内の授業では、広尾学園の教師は満足しない。それぞれの科学や学問の最前線を、生徒と共に学ぶ仕掛けを創意工夫するのである。
☆ほかの学校だったら、そこまでやっても生徒はついてこれないだろうとか難しいとか、教師自身があきらめてしまうケースも少なくない。そんな弱気の教師が運営している学校に受験生が集まるはずがない。
☆広尾学園のように一丸となって、社会的背景や世界の問題、科学の最前線の世界にまで生徒を連れて行きたいという夢と自信と意欲を持っている教師が授業をしなければ、私立中高一貫校の授業だと胸をはれないだろう。
☆大橋学園長自らが、サンデル教授さながらの校長講話をする。生徒の脳みそが活発になるような問いかけをするのだが、授業の質は、いろいろなスタイルがあるが、何よりも問いかけのレベルなのである。問いかけの組織化なのである。
☆灘の生徒に情報を確認する程度の問いかけをしてみたことがあるが、見たとおりだし聞こえる通りですが、それ以上なにか意図があるんですかと逆に問いかけられたことがある。
☆それ以来、灘や麻布出身の大学生と話すときには、思考の大車輪が回るような問いを投じようとは心がけているが、なかなかうまくいかない。
☆逆にそのような質問をして「ハアーっ」と反応されると、その学校の教育の底の浅さが見えてしまう。そういうときは、微笑みながらそこを去ることにしている。
☆問答を互いにつづけ、そこから新しい発想や企画が生まれる対話というのに幾度か出会ったことがあるが、広尾学園の先生方の対話も同じである。
☆授業の質は学校の質であり、教育の質である。それは対話のレベルを体験すれば、了解できることでもある。
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