アルザス・欧州日本学研究所と白梅学園清修
☆アルザス・欧州日本学研究所(CEEJA)の徳江先生から、興味深い情報をいただいた。
(今月11日・12日の両日、アルザスのキーンツハイムにあるアルザス・ヨーロッパ日本学研究所/CEEJAで)国際交流基金と共催のセミナーがあり、欧州各地から日本学を研究する若手の大学院生や学者を招いて、主に大正年間の政治や文化についての活発な討議が行われました。ドイツやロシアの学生さんの鋭利でオリジナルな視点による発表が相次ぎ、全日本語の討論も白熱したものとなりました。( 3・11以降、日本の将来を再考しなければならない年に、)日本学を生涯のテーマとし意欲にあふれて取り組んでいる若者がいることに改めて感銘を受けました。
☆CEEJAは、ストラスブール大学の教授陣や大学院生によって運営されている学術機関。同大学はフランス最大の規模の大学。EUやヨーロッパの政治の拠点がストラスブールにあり、フランス国立行政学院(ENA)もストラスブールに移転してきたこともあり、そのように発展したのだろう。
☆ストラスブール大学自身とは、一橋大学、ICU、早稲田、立命館など多くの大学が連携して研究している。その中で特に日本学に関してはCEEJAとコラボレートしている。
☆同志社大学や法政大学なども活発に共同研究している。私立中高一貫校では、東京の白梅学園清修の高1の生徒が、アルザスの地でCEEJAのプログラムを体験。
☆ストラスブール大学で日本学を研究している大学生及び大学院生がチューターとして、日本語で清修生とフィールドワークしながら、EUの文化を学ぶプログラム。政治経済、文化、宗教、芸術、戦争と平和など、ストラスブールやコルマールには、リアルな空間が広がっているから、話し合いながらフィールドワークをしていく。
☆当然そのときに日本の文化との比較が行われるわけだが、チューターが自分たちよりも日本のことを知っていて驚くと同時に、日本の文化を学ばなければと刺激を受けて帰国してくるようだ。
☆CEEJAの徳江先生は、ストラスブール大学で源氏物語などを素材に日本の言語と文化について教鞭をとってもいる。今回のような日本学のセミナーを企画運営しており、日本の文化を欧州に広めシェアする重要な使命と役割を果たしている。
☆国際的視野に立つのは、英語圏だけではないのである。日本を真摯に研究している世界中の人々と学術レベルでありながら日本市民が学べる拠点は、実は企業や大学だけではなく中等教育段階のプログラムが重要なのである。英語圏の異文化交流だけでは、まだまだガラパゴスであるのかもしれない。もっと開かれた視野を持ちたいものである。
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