学校サイトで教育の質がわかる（9） 恵泉

☆恵泉といえば、新渡戸稲造に薫陶を受けた河井道が創った学校。≪私学の系譜≫でも極めて重要な働きをした学校の1つ。その伝統が今も不易流行として継承されていることを彷彿とさせる教育の質を、同校のサイトは映し出している。

☆新着記事の更新も頻繁だし、佐伯校長もメッセージを定期的に流している。その1つに

この時代、日本の国は大震災や大津波や原発など、厳しい経験を味わっています。特に都会集中の便利さを追い求めてきたわたしたちが、どのように考え、どのように生きていくべきなのかを考える大切なチャンスを与えられているように思います。 この際、恵泉女学園がどのような女性を育てようとしているのかを、創立の精神に立ち返って見直そうと、勉強の仕方、あり方を求めて、懸命に努力しています。

☆とある。

☆これは、新渡戸稲造や河井道が理想としていた民主主義への道である。そのためには、言論の力を養うことも重要である。そういう視点でサイトを見れば、ディベート、スピーチコンテスト、英語、聖書などのロゴスに関係する教育がとても充実していることがわかるだろう。

☆メディアリテラシーで育成している能力として、サイトでは次の4つを強調している。

☆河井道は、戦後の日本国憲法や教育基本法の成立に尽力したが、その精神が、このような形で継承されているのである。≪私学の系譜≫を探る人間にとって、感慨深い。