麻布最終説明会に メディアも参加しては
☆今週22日(土)、14時から来春入試のための麻布の最終説明会がある。氷上校長が、中1生のエッセイをいくつか披露する。創設者江原素六の墓参に行った後に、その準備として読んだ「江原素六の生涯」(元麻布教師が書いた)の読後感を書いたものだ。
☆麻布の自由について真正面から取り組んで書いたエッセイや江原素六の精神の今日性を素直に描いたものや自分のとりまく教育の放牧感と自由を通して江原素六の教育観を描いたものなど、うまく選ばれている。
☆中1からというより、小6からこういう生徒だったんだとわかるものもある。
☆それぞれに対する会場の反応もまたおもしろい。
☆そこには、パワーのある(昔流行った言葉でいえば、「地頭」のあるということか)子どもとは何なのか実感できる。
☆それに説明会は14時からだから、受験生もかなり参加している。未来を何らかの形で担う、未来からやってきた子どもたちである。
☆政府や企業では、未来を担う人材を育成しなければと躍起となっているが、大学になってから育成しようというのはどうだろう。そんなに簡単に人間は育つのだろうか。
☆テクニカルスキルはなんとかなるかもしれない。しかし、ファンダメンタルスキルはどうだろう?20世紀型世界は、簡単に言うと大衆の人気投票ですべてが決まってきた。
☆昨今の金融の価格変化は、なんだかんだといって人気投票。選挙も、みのもんたとたけしの番組で決まると、まことしやかに言われているぐらいだ。
☆3・11以降、私たちはそれではちょっと困ると実感しているはずだ。だからといって、国家がなんでもかんでも決めてしまうのも困るよと。
☆一部のリーダーがものごとを決めて進む時代ではない。
☆自由な雰囲気と厳かな雰囲気のバランスを判断するのは市民でなければならない時代。そんなバランスを理屈でとれるだろうか?バランスは裏を返せばアンビバレンツ、ジレンマ、葛藤である。
☆ひっくり返らないようにするには、タフで高邁な精神が必要。内村鑑三が言うように。いずれにしても、明治の時代が始まった時と同じように、新たな時代に直面している。そのとき自らの身をなげうって公共的精神に満ち溢れていた先人たちの生きざまに倣うのはいいんじゃないか。
☆麻布は、それを受験生時代から生徒に説いている。ロールモデルとしての江原素六というわけだ。福沢諭吉、新島襄、渋沢栄一、内村鑑三、新渡戸稲造、石川角次郎、高橋是清、嘉悦孝、棚橋絢子、与謝野晶子、ヴォーリズ、川井道、・・・。みな私学人である。
☆そして、私学人としての先達者は私学で学べる。
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