併願志向性の分析[02]男子 青山・浅野・麻布
☆四谷大塚がサイトで公開している「合不合判定テスト配布資料」のうち、以下のもの(2011.10.16)を使用する。探しやすいように、一部を紹介する。
☆この表からはいろいろなことが読み取れる。青山と浅野、麻布を見てみよう。この中で第一志望率の高いのは麻布である。50%を超えているから、麻布自身はグッドスクールであるから、ほとんどがグッドスクールを志向する家庭層が入学することになるだろう。
☆青山、浅野は、27%、29%だから、入学する家庭層は、さまざまなタイプの志向性を持っているわけだが、それでも併願校からある程度限定される。
青山 ①立教新座 ②慶応中等部 ③明大中野2 ④早稲田
浅野 ①逗子開成 ②聖光2 ③聖光 ④栄光
麻布 ①浅野 ②芝2 ③渋谷教育幕張 ④海城2
☆青山と浅野は、75%がエリートスクールを併願している。残りの1校は、青山は伝統的スクール、浅野はグッドスクールである。青山の併願は、ts・ES志向性、浅野の併願はgs・ES志向性である。
☆麻布は浅野同様、gs・ES志向性である。しかし、浅野自体はESであるから、栄光と併願している受験生は、浅野に進学した場合、クオリティショック、つまりアイデンティティや質感が違うことによる居心地の悪さを感じる可能性もある。
☆麻布の場合は、麻布自体はGSだから、渋谷教育幕張と麻布で悩んで、麻布に進学した場合、クオリティショックが起こる可能性がある。両方受かって麻布をすんなり選択する場合は、もともとGS志向性なのだから、ある程度心配はない。
☆しかし、保護者が御三家であることを強烈に意識していて、息子がGSであることを気に入っているバ場合、クオリティショックは家庭内で起こる。
☆青山の場合、青山自体はTSであるから、ES志向性の生徒が入学した場合、大学は他大学に進もうと思うと、その生徒にとっては、ストイックな6年間になるかもしれない。しかし、それもまた人生ではある。
☆学校選択とは、受験生、保護者、学校のクオリティのトライアンギュレーション(三者の議論のすりあわせ)がピタッといくとき、ミスマッチを回避できる。入学後も、万が一何かあっても、原点に立ち戻って話し合える共通の核=クオリティが残っている可能性が高く、話し合いで解決できるのである。
☆学校入学後、保護者と学校の協力が欠かせないのは、こういうことである。学校選択は、その後の人生を決める重要な意思決定のチャンスなのである。
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