学力が伸びる中高一貫校200 「週刊ポスト」11月4日号で
☆「週刊ポスト」11月4日号(小学館)に『6年間で学力が伸びる「中高一貫校」』全国ベスト200ランキングがカラーで載っている。
☆編集者の気持ちは半分わかる。脱偏差値というか脱大学合格実績という中高一貫校を探したいという気持ち。
☆しかし、中学入試のときの偏差値と合格大学の平均偏差値の差で、学力が伸びているのを出そうというのは、あまりに意図的すぎる。週刊ポストという雑誌の性格上、おもしろいということでよいのかもしれないが。
☆したがって、最初はあまりこのデータを気にしていなかったのだが、結構真剣に話題にされる方が多いので、ちょっと立ち止まってみた。
☆すると、なるほどアイロニーなのかウィットなのか判然としないが、この記事のレトリックにはなかなかの真理があるじゃないか。
☆この200校を、「未来主義×21世紀型教育実践」というフィルターに通せば、見事なまでにグッドスクール(GS)が抽出されるではないか。
☆今の時期併願作戦で悩んでいる方も多いだろうから、この200校の中からさらにグッドスクールを抽出すれば、量と質の両方が保障される確率が高くなるのではないだろうか!
☆それから「なぜ中高一貫校が有利か?」というトピックでは、「豊富な授業時間」が理由となっているが、これも半分は当たっている。しかし、豊富な時間だけではだめである。この切り口で学校選択をするとミスマッチということになりかねない。
☆中学から高校に進級すると、教科内容が、急に社会に近い内容になる。中学段階では身近な生活を媒体にして理解にたどりつけたが、一挙に社会や科学的世界の内容になるから、実感が持てない。実感とは社会におけるジレンマや科学的パラドクスの了解(実存)である。
☆これを教養ともいうわけだが、この実感を抱くには、本を読んだり、旅をするなど多くの体験と内省の時間が必要になる。高校入試がない分、その時間の確保ができるから、中高一貫校は有利なのである。
☆中高一貫校でも、高校入試のある学校もあるといわれるだろうが、なんらかのケアをする学校であれば、問題ない。むしろ高入生のケアをしているところは、中高一貫校の実存的有利を身に染みて知っている証である。
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