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勇気 「子どものための少年詩集2011」から

☆「子どものための少年詩集2011」。1984年から毎年、全国各地の少年詩を創作している詩人たちの応募作品から選定された年刊少年詩アンソロジー。

☆詩人の眼差しが光をあてる子どもたちの小さな変化。そこを見逃さない大人はいるだろうか。日常の中にあふれる創造の芽。いずれも育ってほしいが、なかなかそうはいかないのが日常生活。

☆今や日常生活は、生活世界ではなく、戦略的なかけひきの集積なのかもしれない。受験であろうと、就活であろうと、ビジネスであろうと、国会であろうと、すべてが家庭に持ち込まれてしまう情報社会。

☆遠くの出来事も日常化しているが、大事なコトは隠されている。そこに詩人の眼差しは光をあてる。世の中いろいろな癒しがはやっているようだが、少年詩もよいのではないだろうか。

☆もっとも癒しよりも勇気が沸々とうまれてくるかもしれないが。「子どものための少年詩集2011」編集委員が選んだ優秀作品「勇気 小野浩」をご紹介しよう。

飛び込み岩に少年は立った

心臓の高鳴りは

足のふるえに伝わっていた

男岩から始まった

ぼくの夏休み

飛び込もうか やめようか

勇気という 見えない手が日焼けした背中を

押したり引いたりしていた

   なんしよっとか

   はよ とびこまんか

友だちの声に

目をとして 岩をけった

勇気という宝物を

つかんだ瞬間だった

たまらないうれしさを

たしかめるように

水を切って岸に向かった

少年の夏

☆瞬間瞬間に大事なコトが生まれている。

☆瞬間の勇気を見逃さない眼差しをシェアしたいものである。

☆いや、子どもの方から眼差しに光を映し出してくれるのかもしれない。

☆その瞬間を大事にする事態とはいかなるものか・・・。

☆少年詩を読むことではないか。

☆おとなのための少年詩というのが真実だったのかァ。

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