普連土 ナイト説明会
☆11月4日(金)18:30から、普連土でナイト説明会が開催された。父親のために開いたようであるが、およそ200名も参加していたのには、驚いた。1時間は、校長、副校長、広報部長の話。残りの30分間は、OGへの質問会。
☆校長の話は、クエーカー教と新渡戸稲造の精神が中心。副校長からは、学校生活全般の話。広報部長からは、進路指導と実績、入試についてだった。
☆理念と実践と成果と募集のシンプルな組立だったが、内なる光、つまり誰にでも種があり、その光と命を大切にしている筋金入りのクエーカーの教育の話が詰まっていて、聞きごたえはあった。
☆サンデル教授が聞けば、完璧なまでのコミュニタリアニズムの学校で、喜んだであろう。そしてとにかく入試から礼拝、授業までの、その種を拾う教育であることが納得のいく話だった。
☆とにかくあらゆるチャンスで、生徒は考える時間を大切にできるし、文章を書きまくることができる教育である。
☆OGの質問会でも、口をそろえて、考える時間を大切にする学校であること、友情にあふれている学校であることが語られた。
☆そして、受験生に対するメッセージの段になったときも、ウチの学校の入試問題は、他校と違い知識がなくても考えればできる問題がいっぱいあるので、考えるのを諦めないでほしいと。さらには、細かい点まで思考過程を拾って点数にしてくれるから、塾での採点や自己採点の結果とはかなり違うので、勝手に難しいとかできないとか思いこまないで欲しいと、入試問題と採点の分析までしているのが新鮮だった。
☆いずれも東大、筑波大、上智の大学2年生ぐらいだったが、8年ぐらい前の入試問題の内容をそんなに鮮明に記憶しているぐらい印象深い問題だったのだろうし、6年間の教育も同じような問いかけが続いたのだろう。
☆ものすごい質の高い教育である。それに50%は国公立・早慶上智、80%はMARCH以上という結果もすごい。しかし、1つだけ残念だったのは、これほど豊かな教育と友情が、つまり、大事にされた種から育った実が国内の優秀な人材として適応されてしまい、それ以上に世界に羽ばたく視野があるとは、あまり感じられなかったことである。
☆それとももともとクエーカー教というグローバルな教派だから、気負いがないということだろうか。OGから新渡戸稲造の精神について一言も触れられなかったのも気になる。6年間の中で、大きく変わった瞬間はどんなときですか?という質問には、フレンド派=クエーカー教として驚くべき感受性を感じたが、新渡戸稲造の話題には触れられなかった。
☆≪私学の系譜≫として新渡戸稲造は、日本において重要な人材であり、特に戦後教育基本法の成立メンバーの精神的支柱であった。その歴史的重要性についてOGがなにもあ語らないというのは、何かがおかしくないだろうか?
☆普連土学園もポストモダニズムの風を避けられないということか・・・?あまりに愛されることの心地よさに力点が置かれているのはそういうことなのだろうか・・・?
☆それともそれは消費者側のニーズなのだろうか・・・?愛されるより愛する内なる光を大切にしてほしいと学校選択をするのではなく、ウチの子を愛してくださいという学校選択をするのだろうか?ともあれ、ナイト説明会に200名というのはスゴイ。三田の商店街で一杯やって帰ったから、少し考えすぎたのかもしれない。
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