TBS ポスト3・11教育と山田顕義
☆今朝、TBSサンデーモーニングの「考・震災」というコーナーで、ポスト3・11社会は、明治維新を形作ったときのように、若者が変革していくというテーマを取り扱っていた。
☆明治維新は、地方の若者の力によってできあがったようなものであると、坂本竜馬などの何人かの写真がでてきていた。そして自分の利益や損得を度外視して社会に役に立ちたいという若者の活躍が映し出されていた。
☆この明治を作った若者の中に実は権力に右顧左眄しない普遍的信念をもった逸材がたくさんいた。今の東北の若者もその勇姿に重なる。それにしても、明治維新だけでなく、関東大震災後、世界大恐慌、戦後復興のときに活躍した人々も若者だったとコメンテーター。
☆しかし、彼らの見落としている大事な点がある。その活躍した若者の中に私学人がたくさんいたことである。
☆若者、地方という物理的な条件も重要であるが、大事なことは権力の中枢の周辺にあって、改革を実行する知識人的リーダーの存在である。吉田松陰とその弟子、坂本竜馬はそのロールモデルに他ならない。
☆そんなわけで、TBSは2012年1月2日正月に「山田顕義物語」を放映する予定である。
☆吉田松陰の最年少の弟子で、高杉晋作が自分の後継者として未来を託した人材。五稜郭を落とした男として有名であるし、幕府との応戦の最中、伊藤博文や山縣有朋を救ったとも言われている。
☆そして顕義は日大の学祖である。初代法務大臣になって以来、大津事件まで何度も法務大臣になっている。そしてその期間に、官僚近代化路線に顕義をはじめ吉田松陰の弟子たちは次々と打ち破られ、松陰や竜馬の理想とは真逆の歴史が仮面をかぶって展開する。その仮面は関東大震災、金融恐慌、戦後復興のときに剥がされ、松陰や竜馬の夢が再び語られるのだが、いつの間にか洞窟に光る映像として葬られてきた。
☆ポスト3・11でも、再びその夢は目の前に映し出されているが、今度こそ洞窟に閉じ込めないようにしなければならない。
☆そのためにも、近代軍事力の頂点にたつや、そこから法治国家と教育の力の暁を見出した私学人山田顕義を知ることは大事なことである。2012年正月、坂本竜馬死後、歴史を自力で変えた知られざる吉田松陰の最年少の弟子の活躍を知ろうではないか。
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