困ったときの併願校選択の情報の読み方[10]浦和実業
☆日能研の「学校情報コラム」の浦和実業学園のエッセイは、時代の転換期であることを予告している。
2011年春、中高6年間一貫生が初めて大学受験にチャレンジしました。・・・・・・卒業生62名のうち、国公立大学へは13名(21%)、早慶理科大へは17名(27%)、GMARCH(学習院・明治・青山・立教・中央・法政)へはなんと44名(71%)という入試結果となりました。その結果を出した仕掛けの一つは「英語イマージョン教育」でしょう。・・・・・・この英語づけの毎日とともに、2つ目の柱であるキャリア教育と3つ目の徳育とともに、難関大学へ全員進学を目指します。
☆これは期待が持てる。埼玉エリアの私立中高一貫校というと、東大コースとか前面に出して、都立の大学進学重点校のような方針の学校が多いイメージがある。人間教育もやっていますよと言っても、20世紀官僚近代産業社会に適応できる人間形成ではなんか違うなと思ってきた。
☆そうはいっても、現実文科省すら自ら大学入試と就活の悪循環が日本の経済を低迷させている一因だといっているほどだ。中高レベルで教育政策を変革するのは難しい。
☆だから、東京のグッドスクールのように、大学入試の実績を突破する破格の教育をやるぞと連帯して教育出動するしかない。一方埼玉エリアでは、西武文理を除いて、あたかも束になって難関大学を目指すと共同しているようにみえる。
☆しかし、そんな中で、西武文理と同じように浦和実業は、大学進学の出し方が違うのだとメッセージを流していることに気づいた。
☆イマージョン教育なのだと。たしかに大学入試を突破するのに英語は不可欠であるが、別にイマージョンをやらなくても実績そのものは出るのだ。おそらく浦和実業も内実はそう思っている。そうしないと他教科との関係で、学内組織はおかしくなる。
☆しかし、第三者がこういうエールを贈ることによって、浦和実業の先生方が、イマージョン教育に自信をもち勇気を持ち続けてくれるならば、結果的に難関大学を目指す以上の教育の成果を出すことは間違いない。
☆実際加藤学苑や佼成学園女子、立命館宇治などは、その実績は広く知られている(佼成学園女子の成果はいずれNHKでも報道されるらしい)。また広尾学園やかえつ有明、聖学院などのイマージョンやIB型のバージョンアップのプログラムはその実績以上の成果が期待されている。イマージョン教育のベースは、英語のスキル学習ではない。リベラルアーツに通じるものもあるし。
☆要するに、今回のエッセイは、浦和実業は、結果的に21世紀型教育で難関大学の実績もついでに出すよという感じにシフトすることを予告しているのである。
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