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聖学院の数学 東大生フェローとコラボ

聖学院の数学プログラムに、中1の2学期より、Advanced の生徒とRegularから選抜された生徒対象に行う東大生フェロープログラムがある。隔週の土曜日の放課後を利用して、中3の1学期まで行われる。

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☆聖学院のサイトでは、「このプログラムの一番の目標は、反省上手になり、自立学習ができるようになることです。そして、この目標を達成するために、現役の東大生たちが、生徒たちの面倒を見てくれます。生徒たちは、参考書を利用して、与えられた課題を解いていきます。わからない内容や、解けない内容があったときに、東大生たちに質問をし、ヒントをもらいながら、自ら答えを導き出す努力をします」とある。

☆様子を拝見していると、たしかに「反省3ケ条」というのが黒板に書かれてあった。

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☆そして納得。この反省とは、メタ認知のことである。自分の思考過程や思考作業をモニターに映し出して、軌道修正していくのである。サッカーチームやバレーボール、野球でも、スコアや選手の行動をいろいろな角度からチェックしたり、ビデオを再生したりして振り返るが、それと似たようなものだろう。

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☆まずは己を知ることである。数学とは、人間の生き様のゲームである。なぜ生を受け、そして終わりをいつどのように迎えるのかは、だれもわからない。

☆それでもしかし、当面の目標を立て、それに向かって試行錯誤を繰り返す。その思考錯誤の過程そのものを楽しめれば、人生はハッピーだし、その過程を誰かに操作されていると思えば、モチベーションは下がる。

☆聖学院の数学科が、東大生フェローとコラボするのは、この数学的思考過程の楽しさをまずは、中学時代に体験してもらいたいという気持ちなのだろう。どんなに授業で解法の切り口を講義して数学の楽しさのきっかけをつかんでも、自宅でトレーニングを楽しまなければ、数学の関数操作は巧みにならない。

☆ところが、中学段階で高次数学のトレーニングを一人でするには、まだ難しいという生徒もいるだろう。もし共に走りながら、アドバイスをしてくれるコーチがいるのなら、そういう環境をセッティングしたいという思いがあったのだと思う。

☆数学は、ある意味RPGのように、説明書を読まなくても、自分で操作していくうちに全貌が見えてくるという試行錯誤の道のり。その道のりを自分で歩いていくのが楽しいのである。

☆一方で、その旅立ちの前の準備をする生徒もいるだろう。旅の支度も整っていないのに、放り出すわけにはいかない。生徒の成長に応じてどの環境をセットするかを考えてプログラムを作っている。

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☆それにしても、このプログラムを受講している中1に話を聞いてみると、

東大フェローでは、「反省」ということがとても重要だと言われ、最初は「本当にそこまで重要か?」と半信半疑でしたが、ちゃんとやってみると、代数の成績がどんどん伸びてきて、とても嬉しいのでかなり意味があると思います。

☆「反省」の重要性について、リアルと方法論を結びつけるクリティカルシンキングをすでにもっているではないかと驚かされた。

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