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首都圏中学入試2012[07]

☆結局、21世紀型教育を遂行できる学校かどうかというところに帰着してしまうが、そのような学校にはiTL(イノベーティブティーチャー=iTeacher×Leader)が存在していなければならないということなのである。

☆では、具体的にはどのような教師がiTL(イノベーティブティーチャー)なのだろうか。元祖iTLは、何と言っても、江原素六、新島襄、福沢諭吉、嘉悦孝、与謝野晶子、棚橋絢子、高橋是清、新渡戸稲造、内村鑑三、石川角次郎、吉田松陰と松下村塾の門下生たちだろう。ITやWebこそなかったけれど、当時のITやWebといえば、大航海用の船であり、英語だった。彼らの多くは、海外視察に出かけたり、留学しているし(少なくともみなしようとする志はあった)、彼ら自身が学びの達人だった。先駆者だから、誰かに教えてもらうというより、自ら学ぶしかなかっただろう。

☆そして、渋沢栄一や五島慶太もiTL。彼らの場合は船に代わり、起業や電車をイノベーションとしたが。

☆そして、彼ら≪私学人の系譜≫である河井道や天野天佑、務台理作など戦後教育基本法を作成するメンバーもそうだった。

☆ところで、いつの時代も、iTLとともに学ぶ見識者がいるものだが、内村鑑三や新渡戸稲造の意志を継いだ南原繁、矢内原忠雄がその偉大な見識者である。

☆そして、彼らとあるときは相克しながらもあるときは協力し合った、戦後日本を再構築するのに尽力した政治家として、吉田茂と鳩山一郎がいる。

☆政治家でも実業家でもあった前田多門も新渡戸稲造の弟子で、その娘神谷美恵子も戦後基本法成立にかかわった≪私学の系譜≫の人材を全面的にサポートした。

☆また、鳩山一郎の「友愛思想」に影響をあたえたリヒャルト・クーデンホーフ・カレルギーの汎ヨーロッパ論に刺激をうけ、その思想を広めるに尽力した鹿島守之助(外交官の後、鹿島建設創業者)も結果的にiTLのサポーターであっただろう。

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