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首都圏中学入試2012[27]

☆東京女子学院(TJG)の金井校長と髙山副校長にお会いした。金井校長は、昨年末NHKの適性検査型入試の特集番組の取材に応じた。そこで、厳しい現状とそれに屈せず同学院及び私学の教育の質の良さを広げていく覚悟を語った。

☆実際お会いして、その静かな情熱を秘めどこか手ごたえを感じている校長の眼差しの奥に自信が見え隠れしていた。

☆他界された酒井理事長・校長の思考力、言語力、芸術力そして道に通じる全人教育の質を継承しつつ、TJGの現状を直視し、一つひとつ問題を丁寧に解決していく過程で、学内外の信頼を生成したとみた。

☆進路指導部長にもお会いしたが、昨年の実績がたいへんよかった(四大現役進学率100%、東京外語大、国際基督教大学、早稲田、上智、明治、中央、青山、法政など難関大学も合格)ということもあるだろうが、学内の組織がうまく回転している様子だった。

☆金井校長、髙山副校長が、男子校でマネジメントしていたこともあって、ザックバランでオープンな雰囲気を生み出す力、生徒ばかりではなく教師一人ひとりのタレントを活かす組織力を持っていて、それがTJGの質を実現することにつながったのではないか。

☆また教育においても、プログラムとして形にすること、生徒の成長や実績に関して大胆に予想しながら、他方で細心の気遣いをしながら軌道修正していく技術を持っていて、それを現場の教師と共有されている。

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☆アチーブメントプログラムや英語のプログラムが、冊子化されているということは、教育がきちんとシンプルな形になっているということだ。形になっているということは、学内の教師、生徒、保護者と共有できるということを示唆する。また慶応大学などの学生と連携してチュータリングプログラムを作ったり、細心の気遣いを個人カルテ作成という形にまでしている。

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☆英国研修も立ち上げるスピード感。私学はその歴史をみれば、右肩上がりのときもあればその逆になり再び不死鳥のごとく蘇るときもある。麻布学園、鴎友学園女子、洗足学園、八雲学園、かえつ有明、広尾学園、中村、横浜女学院、都市大等々力の例をみれば、それは明らかだろう。

☆そしてブレイクするときの共通の条件というものがある。それは、学内外の信頼を生み出す教師力が大きな塊になっているということである。それともう一つ、必ずといってよいほど、学内外で一人ひとりと対話を頻繁にしているというその行動力である。すでに中学入試業界では、高山副校長のその姿を目に焼きつけているだろう。

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