首都圏中学入試2012[31]
☆先日18日の段階では、首都圏中学入試全般の倍率関係の大きな動きはなかった。メディアで取り上げられていた教育関連ニュースも、センター試験のトラブルについてと東大の秋入学シフトの動きについてだった。
☆しかし、これらは、センター試験の信頼性のゆらぎと秋入学へシフトしなければ世界標準に適合できないことを象徴するかのようだ。
☆ここ数年、グローバル人材育成の問題が政財界・大学で討議されていながら、なかなか現実化しなかったが、今年になってようやく本格的に動きはじめる兆しであるのかもしれない。
☆昨年1月18日、経団連も「産業界の求める人材像と大学教育への期待に関するアンケート」についてまとめている。中身は今までものや文科省や経産省がまとめてきたものと大きな違いはないが、おもしろかったのは、産業界と大学側の考え方の違いや共通点が明らかになっていたことである。
☆そして「グローバルに活躍する日本人の人材に求められる素質・知識・能力」というテーマに関しては、産業界も大学側も一致しているというのである。
☆しかしながら、「大学生の採用にあたって重視する素質・態度、知識・能力」のアンケート結果の「コミュニケーション能力」については、大学側は、これは家庭や初等中等教育の問題ではないかと指摘している。
☆コミュニケーション能力とは何かとはさまざまな考え方があるだろうが、与えられたものや情報を鵜呑みにしないクリティカルな視点を持ちつつ、誠実な言動で信頼性をつくり、発見した課題を協力して解決していける(簡単に言ってしまえば問題解決力だが)能力と新しいものを共に創造(つまりこれは新市場創出につながる)していく言語操作能力だろう。それに教養が加われば最適であろう。
☆そしてそれが母国語と外国語でできることが時代の要請であると。ただし、母国語段階は家庭や初等中等教育で行い、外国語の段階は大学であるというのはまだまだ世界標準ではない。両方とも大学前に習得可能である。
☆そしてそして重要なことは、その両方がすでに動いているところがあるということである。それはグッドスクールである。グッドスクールは大学進学実績もどんどんあがってきているが、それよりも重要なのは、大学進学後の探究・創造活動で活躍できる人材力を身に着けられるということなのである。
| 固定リンク
「中学入試」カテゴリの記事
- 2019年中学入試の新フレーム(184) キャリアガイダンスは必読!聖光学院の取り組みをきっかけに考える。(2018.07.14)
- 2019年中学入試の新フレーム(179) 大きく動き出したグローバル2.0へのリフォーム(2018.07.12)
- 【首都圏模試保護者会レジュメ】2018年7月1日(了)学校個別情報(2018.06.30)
- 【首都圏模試保護者会レジュメ】2018年7月1日③併願情報(2018.06.30)
- 【首都圏模試保護者会レジュメ】2018年7月1日②「成績表」×「解答解説」=戦略×戦術(2018.06.30)
最近のコメント