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大学入試から見る中高一貫校[07]

☆株価続伸し、円安も続く。このまま経済はデフレを脱却するのだろうか?2012年はさまざまな転機であるが、その兆しであろうか?

☆フェイスブックの今までにない額の資金調達で上場。これは第2のITバブルの兆候と言われている。景気はよくなるが、その先は崩壊がまたもや待っているということだろう。

☆しかし、ここで重要なのは、バブルにしない、あるいははじけないようにする方法はないかということである。この方法こそが転機の社会システム。そのシステムの一環として教育もある。学校化社会なのだから、この第2のITバブルをどのようにとらえ返すかがポイントである。

☆大学入試も教育システムの一翼を担っているのだから同様である。第2のITバブルではなく、第2のIT革命としてまずとらえることがその課題解決の方向を探ることになる。

☆20世紀末のIT革命は、ハード重視である。土建国家というリアルスペースのハード重視の思考が、サイバースペースに乗り換えることによって、金融市場という新市場を創出したわけであるが、所詮ハードであるから、物質の飽和状態は、バブル崩壊に転移するのは必然であった。

☆しかし、今度のIT革命は、ハードとソフトの中間ぐらいに位置する。それゆえ、SNSという新市場が創出されている。大学をはじめとする研究・教育機関もこのイノベーションについていけているかどうか。否である。

☆やっと電子教科書とか電子ボードとか言われるようになったが、そんなのはハード重視のICT導入ではないか。これだけでは、20世紀末のIT革命の残滓である。教育という領域を新市場で発展させるどころか、旧市場の延命に使うとはある意味許せない。

☆では、SNSを使えばそれでよいのか?まずは使うことであろう。しかし、その過程でコミュニケーションの形式革命からコミュニケ―ションのシステム革命という次元に進むことを意識することである。

☆教育の中から、教えるという壁をなくすことである。吉田松陰や福沢諭吉は先生ではなかったのである。共に学ぶ志をもった私学人だったのである。

☆教師はコーチであり、ファシリテータではある。しかし、「教師」という心地よい職業スタイルは、学びの自由のベルリンの壁である。この壁を破壊するシステムこそコミュニケーションのシステム革命なのである。

☆21世紀型教育を実践する私立学校は、名称は教師であるが、その言動はすでに教師ではない。教師であろうとする守旧派ももちろんいる。しかし、勢いのよい私立中高一貫校の教師はもはや教師ではない。そのような肩書きリーダーではなく、ナチュラルなリーダーなのである。抑圧的コミュニケーションではなく、ナチュラルなコミュニケーションができる。

☆自然の叫びに耳を傾け、社会の痛みに心ふるわせ、精神の高邁さにひきつけられるリーダーである。大学の教授は、どうだろうか?学問の自由を解放する時代がやってきた。それが3・11が学問に突きつける言論である。

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