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首都圏中学入試2012[57]

☆広尾学園の入試は、午前も午後も受験生であふれていた。圧巻だったのは、受験生応援の塾の集結であるが、ロビーにあふれていた。それにしても、開成のときもそうだったが、SAPIXの応援団は、量も勢いもすさまじかった。塾の栄枯盛衰は世の常ではあるが、それにしても・・・。

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☆写真は14時40分ころ。午前の合格発表そしてその手続き者と午後の受験生が交差し、勢いは増していた。午後の入試には、麻布の受験を終えた生徒も参入。

☆大橋理事長は「大学進学のための勉強を超えて、サイエンティストたれ、海外大学で通用する英語力をつけよう、哲学をしようというやりたい教育を支持していただき、感謝しています。偏差値はどうでもよいのですが、レベルがあがっていることも事実です。新しい21世紀型の学校の成功モデルになるようこれからも尽力します」と自信と未来を見つめるまなざしはまぶしかった。

☆しかし、驕るようなことはない。寒いのにコートも着用せず、正面玄関の外で受験生をもてなした。塾の応援団は、みな玄関の内側にステージをつくられていた。受験生・保護者・塾関係者にとって、最高のおもてなしである。

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☆受験生の保護者は、ラウンジとアリーナ(ホール)で本を読みながら、祈るよな気持ちで子どもの試験が無事終わることを祈っていた。その数に驚愕。

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☆大橋理事長は「広尾学園の新しいある意味無謀な教育を受け入れご支持いただきありがたい。自発的に生まれたおやじの会の見識の高い集まりにも大いに刺激をうけ、改めて身が引き締める思いです。教育一路あるのみですね」と語る。

☆ミニ開成化した20世紀型教育の学校がまだまだ勢いがある中で、真逆の21世紀型教育を邁進爆走している広尾学園。同志が集う21会の学校も勇気づけられることだろう。

☆そして、まだまだやりたい教育があるのだと、大橋理事長。教育は日々新たなり。イノベーティブスクールであろうとする大橋理事長の姿勢は、内村鑑三が言う後世に伝える最大最強のDNAである。

☆そのことを心底理解できている塾が、受験市場のリーダーであることも頷ける。私学市場と受験市場の相乗効果は、新しい知の共有ができるかどうかである。相変わらず大学入試の知識体系の中だけで考えている古い論理的思考ではまず相乗効果は生まれない。

☆何が古いと言って、論理的というのが三段論法と排中律の真偽ルールのことを指していることだ。これでは、センター入試の選択肢問題も論理的に考えることはできない。もちろん、ガラパゴス的解答テクニックでできるが、それでは普遍的ではないだろう。つまり論理ではない。18世紀までの数学的論理学の世界はとっくに終焉しているのである。

☆そんな対話を大橋理事長はしかけてくる。不易流行型の私学人である。

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