大学入試から見る中高一貫校[32]
☆なぜこんなに成果がでているのか?それはビジョンを共有し、かつ戦略的に学内が一丸となって動いたからであるが、ピーター・センゲの「学習する組織」という鏡に映しだして考えてみることもできる。
☆かえつ有明は、教師も生徒も「メンタルモデル」を共有している。「怒るな働け」という建学の精神がそれである。寛容な精神をもってチャレンジするという気概である。
☆そして、そのメンタルモデルを実現していくために、教師も生徒も「自己マスタリー」という自己陶冶のシステムがある。たとえば、教師にとっては公開授業がそうだし、生徒にとっては、さまざまな行事、部活そしてサイエンス科という自己探求の道がある。
☆「ビジョンの共有」としては、21世紀型教育へのシフトである。これは6年前に豊洲に移転し、新たな共学校へ転換してからのビジョンである。
☆このビジョンを実現するために、各プロジェクトチームによる探求があるわけである。この複雑なチームのマネジメントを戦略的に行っているのが、校長・教頭・副教頭チームでもある。
☆そして、なんといってもシステム思考の構築。それがタキソノミーのような認知のコード分類をして考えるシステムを学内のさまざまなレベルで議論し、実験を進めている。
☆まさに学習する組織の基盤である5つのディシプリンをきっちり鍛えぬいている組織である。もちろん、ピーター・センゲ自身、学習する組織はメンテしなければ持続可能にはならないと言っている。しかし、これは、このタイプの組織以外でも、うまくいっている組織ならば共通した課題である。
☆それがゆえに、校長・副教頭・教頭チームは常に研修を随所で仕掛けてきた。その実績から推測するならば、今後もかえつ有明は、さらにリフォーメーションしていくことであろう。
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