VIEW21 産学協同教育 FSPの報告会リポート集
☆このリポートの中に鈴木寛氏の基調講演がある。この講演は、実に21世紀型学校化社会の展望を正確にいい当てているので、ぜひご覧いただきたい。
☆ただし、これは大学に入学してからではなく、中等教育段階で行うリベラルアーツである。鈴木寛氏も、大学に求める次の3つのうち①②の2つは中高でやってきてほしいと。
①成人していること、すなわち自己責任を認識し、自分をコントロールして足りないことを自学で補えること
②社会やコミュニティーの一員としての責任を自覚し、自発的に貢献活動をすること
③特定の業種・職種を通じて社会に貢献する職業人としての基礎
☆しかし、実際にはそれができなくなっている中高の教育。それゆえ、このGAPを大学に入学するまでに埋めなくてはということだろう。
☆そこで産学が協同する理由がある。また、これはこの研究会当時には語られていなかったが、今話題の秋入学とかそれに伴うギャップタームという発想も、このGAPを埋めなければということだろう。
☆産学協同によるキャリア形成の好循環。まさに新しい学校化社会である。これに中高がどのように接続するかは極めて重要であるが、問題は、中高の中でもすでにイノベーティブスクールにはどのような接続が可能なのだろうか。
☆鈴木寛氏は、はっきりは言っていないが、このモデルは、日本の大学や企業の平均モデルである。政治家であるから当然の政策視点である。
☆特進モデルとでもいうようなモデルはいかにして可能か?グローバル資本主義の光と影を無視できない21世紀であるから、この光と影に右往左往されざるを得ない平均モデルをバージョンアップしながら均衡をつくっていくハイヤーモデルも必要である。わかりやすく言えば「特進モデル」。賛否両論はあるだろう。公立学校ではやはり限界がある。
☆特区をつくってやるか、すでに実質特区である私立中高一貫校で先行するかどちらかであろう。
☆平均モデルの限界は、すでにある社会関係の組み換えという創造であるということだ。選択肢の組み合わせの工夫によって、たしかに新たなものが生まれる可能性は大である。
☆しかし、一方で選択肢を創るというアップルのCMのようなクレイジーな発想も必要である。
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