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富士見丘で育つ淑女の意味

☆今回の日中韓の会談の後、李大統領と胡主席が個別に会談したものの、野田首相と胡主席の個別会談は設定されなかったという。在外ウイグル人組織「世界ウイグル会議」の代表大会が東京で14日から開催されていることに、中国側が反発しているからプレッシャーをかけているということのようだ。

☆しかし、そう簡単な理由ではないだろう。外交はパワーゲームではあるが、それよりも人格と人格の絆ネットワークがあるかないかが本当は大きい。外交だから腹を割って話せる関係など必要はないということはない。

☆おそらく野田政権の外交は、上から目線ではないかもしれないが、通り一遍の双方向のコミュニケーションを要求しているだけで、相手のふところにはいって、水平外交をやろうとしていないのかもしれない。

☆だから、以前「富士見丘 新たな挑戦」で紹介した人格対人格の関係をイギリスやアラブ首長国連邦の短期留学で形成ているのは、政治以上の活動である。

※)そのときの様子は、同校サイトにおいてスライド形式で見ることができる

☆小村寿太郎や白洲次郎のような外交で活躍した人物は、英語が達者だっただけではない。ハーバード大学やケンブリッジ大学で出会った同窓のネットワークで、日本の窮地を救ったと言われている。

☆同校は「国際性豊かな淑女を育成」するわけだが、この「淑女」とは、気品あふれ、教養が豊かで、世界標準の英語力をもっているだけではない。国を超えた本当のエリートとの人間関係をもてる淑女なのである。

☆そういえば、戦後の日本の教育や皇室外交に道を開いたその一人の淑女として新渡戸稲造の弟子河井道(恵泉の創設者)がいた。彼女はマッカーサーのブレインと米国時代にネットワークを作っていたという。軽井沢などで、戦後の日本の姿を対話しに行ったとも聞き及ぶ。

☆今日では、そのような女子教育は少なくなった。難関大学に進学させることが目的となってしまったからだ。

☆今後は、日本の未来は富士見丘から巣立つ淑女の叡智にあるかもしれない。

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