筑波研究学園都市の行方①
☆今年の正月、「山田顕義物語」が放映されたり、3・11以降から先日の竜巻災害まで、壮絶なニュースが続いたりしていて、茨城県の動向が気になっている。
☆茨城県と言えば、水戸学であり、その系譜を継承している吉田松陰の最年少門下生が山田顕義。来年のNHKの大河ドラマは「新島八重」の生涯をドラマ化する予定のようだが、千葉から東北にかけて、被災地へのエールとして、幕末から明治にかけて新しい国づくりに尽力した、つまりパラダイムを転換した被災地関連の偉人の物語が放映されたし、されるのだと思う。
☆山田顕義、新島襄と言えば、≪私学の系譜≫である。水戸学もまた体制を批判する知行合一型の陽明学がベースにあると聞く。
☆陽明学と言えば、左派と右派では、だいぶイメージを異にするが、≪私学の系譜≫の一つと言って間違いはないだろう。
☆それゆえ、つくば市近くに位置する守谷市の議会が、昨年6月に開智小中高一貫の誘致を議決しているというのはずっと気になっていた。
☆筑波研究学園構想は、1963年から議論され、いろいろ着手されてきた。首都移転構想も重なっていたし、この学園構想の一環として、つくばエクスプレスも開通しているぐらいだ。筑波大学をはじめ研究機関が集結しているのはいうまでもないが、そこにつながる私立中高一貫校も集中している。
☆構想された学園のエリアは、ほぼ今のつくば市のようだが、主幹線道路である東大通りやそれと並行する西大通り、牛久学園線がありそれらを東西につなぐ平塚線、北大通り、中央通り、土浦学園線、南大通り、土浦野田線と呼ばれる幹線道路がリンクしている。茨城県の私立中高一貫校は、この学園構想の図に配置されているのである。
☆そこにさらに開智学園の誘致とあるわけだから、自治体はどのようなビジョンがあるのだろうか。同学園の誘致については、まだまだ全貌が明らかになっていないが、すでに茨城新聞で取り上げられているぐらいなのだから、水面下では着々と準備が進んでいるのではないだろうか。
☆国家的なプロジェクトから地域プロジェクトになり、いよいよ私学という柔軟なコミュニティの参画となる可能性がある筑波研究学園都市の行方に注意をしていきたい。
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