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高校株式会社「指商」と起業学

☆南日本新聞(2012 05/03 12:00)によると、

指宿商業高校(指宿市)を母体とする全国初の高校株式会社「指商」の“臨時株主総会”が1日、同校で初めて開かれた。20年以上の伝統がある「指商デパート」に力を入れるほか、東日本大震災の被災地支援などに取り組む営業方針を確認した。
 

☆全校生徒590人が株主兼社員。でも社長は62歳の宮ノ前孝義氏(同校OB)。社長は

「全国から注目され、高校の歴史が変わろうとしている。わくわく感と責任を感じるが、手を取り合い力強くスタートさせよう」

☆と語ってるようだ。新聞記事だけでは全貌はわからないが、「起業学」のようで「起業学」ではない。というのも、社長の立場に立って、つまり経営的観点に立って、「起業」することを学ぶことが「起業学」だからである。

☆もちろん、「指商」の最終的目的は、起業家養成のためのプログラムの一環であろうから、進路先指導のキャリア教育に比べ、はるかにクリエイティブで有望である。

☆しかし、クリエイティブ人材を育成するだけではなく、クリエイティブクラスを育成することが「起業学」である。つまり、第一次産業、第二次産業、第三次産業という産業構造を横断し、新たな産業や市場を創出できる人材としてクリエイティブクラスを育成することを目的にしているかどうかで、「起業学」かそうでないか違いがある。

☆しかし、株式会社「指商」の挑戦は、キャリア教育や起業家育成のプログラムとしては、実にプラグマティックで興味深いことは確かである。

☆いずれにしても、鹿児島という立地であるから、東京経由抜きの、新しい東アジアとのメゾグローバローバリゼーションの起業の流れになって欲しいものである。

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