動き出した21会校① 富士見丘の場合
☆21会校(21世紀型教育を考える会)のメンバー校は、教育哲学や教育改革、新しい学びなどの情報交換をしながら、海外大学進学に対応できるプログラムにチャレンジしている。
☆そのメンバー校である富士見丘も果敢にチャレンジを開始している。オーストラリアのクイーンズランド大学、イギリスのロンドン大学キングズカレッジと指定校推薦の提携をし、推薦できる能力やスキルを身につける「アカデミック イングリッシュ」という授業を開始。その模様は同学園のサイトの動画で見ることができる。
☆イギリスおよび英国連邦圏の大学に進学するには、英語の能力が高いことを証明しなければならない。その証明は、IELTSという、日本で言えば英検のような制度を活用する。
☆アメリカの大学の場合は、TOEFLを活用する。SATなどの教科の適性検査の準備も必要になる。
☆そのような制度に対応するために、「アカデミック イングリッシュ」の授業は行われる。内容が対応しているだけではなく、授業のコミュニケーションもオールイングリッシュであるのはいうまでもない。その様子を動画で見ることができる。実に興味深い。
☆海外大学進学のキャリア教育を富士見丘自身が学校として独自に組み立てているというところが、他校とは大きく違うポイントである。多くの学校は、まだまだ生徒自身が自分の力で切り開くしかないのである。
☆ところで、秋入学、グローバル人材育成、留学の重要性が、文科省や教育委員会、経産省などで注目されているが、まだまだ一部のエリートにしか目が向いていない。
☆富士見丘の場合は、そのチャンスが生徒全員に開かれている。もっとも教養世界市民としての女性が育成されているから、豊かな心をもった真のエリート全員にチャンスが開かれているという意味では、やはりエリートに海外大学の道が大いに開かれていることに変わりはないのであるが。
☆いずれにしても、日本国家のゆがみを改革するエリートと世界の痛みをシェアし乗り越えようとするエリートの違いが公立学校と私立学校では大いに違うのであるが、この差異は意外や気づかれにくいものである。
☆そして、その差異が私立学校の間でもあるのであるから、ますますわかりにくい。わかりやすさを強迫観念的に求める受験市場や広告代理店(もちろんそうでない新しい価値観を持っている塾があるから、塾選びも重要である)が、私立学校と保護者との間を媒介しているから、どうしようもない。
☆私立学校選択者は、選択のモノサシを自らつくって、説明会など実際にフィールドワークする教養と科学の目が必要になってきた。これは身近な生活にまで迫ってきたグローバリゼーションの波に対応するのに必要な態度でもある。
☆そのモノサシを作るには、7月1日(日)、富士見丘に21会校が終結して開催するセミナーに参加するとよいと思う。
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