かえつ有明 風に乗る 前年対比400%
☆男女の学びの特色は、1人ひとり違うのではあるが、それは各国の文化の違い同様、ある種の傾向がある。石川副校長によれば、たとえば、女子の学びスタイルはコツコツ型で、男子はノビノビ型。
☆コツコツ型は、学習習慣がしっかりしているから、高1から高2にかけては、男子よりも成績が良い。ノビノビ型は、興味関心のあることに関しては深く追求するが、知識を憶えたり情報を整理したりするのはおろそかになる。
☆しかし、その深く追求する才能を押し通すと学びの転移がおきて、高2夏期合宿あたりからグイグイ伸びる。一方コツコツ型もある臨界点に達すると、音を立てて、殻を打ち破る。
☆こうして、男女の傾向を強みとして指導のヒントにしていくことによって、中学時代という思春期に学びの力を蓄電し、高校になったら思考力を全開にしていくのだろう。
☆石川副校長の理屈に説得力があるのは、石川副校長のあとに行われた1期生の成長の軌跡についての座談会で話された進路担当の先生と一期生と6年間じっくり取り組んできたからだ。ご承知のように、大きな成果を生み出したわけであるが、この1期生は、中3から男女別学を導入していたのだ。それゆえ、それをさらに換骨奪胎するビジョンに共鳴しないわけにはいかない。
☆座談会のパネラーである1期生も、かえつ有明の学びの環境の優位性を語っていたが、放課後の学習支援のチューターとして活躍するにあたり、さらなる改善改良に寄与したいと。その使命感というか心意気に参加者は感動のためいき。
☆そして担当の先生が、教え子とこうしていっしょに座談会をし、振り替えって話せば、美しい話ばかりになるものだが、思わず実際には、「金八先生」や「ごくせん」のようなドラマがあったことを思いだし、涙がツーッと流れた。そのときの会場の感動の空気は、やはり本物だという納得感でいっぱいになった。
☆同時開催されていた作文対策講座と帰国生の講座も60人以上参加。考える問題は、おもしろいから集中するのであるという雰囲気の生徒が集まったのか、担当の教師も腕の見せどころとかなり熱がはいっていた。
☆このような受験生の姿をみて、「かえつ有明のファンで、3年生から説明会に参加しています。今度受験するのに、こんなに人気がでてしまって、ウチの子大丈夫かしら」と不安をもらす保護者も。
☆「人気が出れば難しくなるのもしかたがない。だからチャレンジする価値もモチベーションも高くなる。しかし、ファンの方々の思いもぜひ受けとめたい・・・。」広報担当の先生の心にジレンマが走っていた。これは、中村中が大人気になった在りし日の梅沢校長の苦悩に重なる。
☆そして、芦澤教頭は「今日のこの保護者の気持ちを大切にしたい。これからがかえつ有明の本領発揮ですよ」と。かえつ有明に好循環の風が強く吹いている。
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