慶応湘南藤沢 小中高一貫で慶応以上の人材を
☆来春第二幼稚舎が開設予定。その進路先は、SFC。慶応湘南藤沢は、実質小中高一貫校になる。これは慶応の中では革命的ではないか。初等中等教育全部貫き通す教育とは。そしてその先も決まっているのだから、これはもう今までの慶応の生徒以上に慶応の新しい人材が生まれる可能性がある。
☆では、どんな人材なのだろう?
☆SFCといえば、ディベートやディスカッション、コラボレーションというイメージがあると思う。実際サイトをみると、そういうシーンも見られる。このシーンは、ふつうの共学校ではなかなか見られない。相変わらず一方通行的な講義形式の授業や教育活動が多いからである。
☆その点、SFCは筋金入りである。というのも、5年後期 に、「高校生の視点から学ぶ福澤諭吉」という多角的な視点から福澤諭吉を知り、慶應義塾についての理解を深める講座を開設しているからだ。 「学問のすゝめ」と「福翁自伝」のどちらかをしっかり読み込んだうえで、生徒自身がキーワードを設定し、それについて調べ発表するというもの。
☆福沢諭吉は、日本人は議論ができない理由を述べ、欧米流の議論の本位を説いた最初の日本人かもしれない。
☆慶応グループは、広く一般の高校生に小泉信三賞という小論文コンクールを設定している。入賞者は、同大学の公募推薦のアプリケーションのアピール条件としても使える。必ずしも福沢諭吉論でなくてもよいのだが、それでも入賞作品には、福沢諭吉論がしばしば登場する。課題の選択肢に入っているからということもあるが。
☆ともあれ、このような思考作業を、SFCは全員が行うのである。これは福沢諭吉と同世代人の江原素六の生き様を描いた本を麻布の1年生が全員読むのと同じことである。この両校と同志社が≪私学の系譜≫の第一世代と言われているから、脈々と続くではないか。
☆来年の大河ドラマは、「新島八重」物語であるし。
☆慶応のアイデンティティは拡散しているから、中にはこういうコアな教育を行うチームSFCがあってもよいのかもしれない。
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