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成立学園 自然2.0の挑戦 [02]

☆成立学園の教育の根っこは、「自然2.0」であるというのは、もともとnatureには本質という意味もあるから、単純な物質的な自然を意味しているというのではなく、有機態であることを言いたいのである。その有機態とは、何かと何かがリンクする循環のことであるが、成立学園の「自然2.0」の有機態をつくる要素のイメージは、表のようになると思う。

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☆とたえば、パンフレットなどには「文武両立」とある。福田浩平理事長・校長によると、それは「文武両道」でないという。この指摘は実に興味深い。理事長は、成立学園の教育を、共学というシステムも含めて、「自然」な教育なのだと語る。

☆しかし、同時に「文武両道」ではなく「文武両立」であることにこだわる。「ふつうの公立学校」では、文武両道である。したがって、理事長の意味する「自然」は「ふつう」という意味ではなく、「本質」という意味だととらえるのがそれこそ「自然」だろう。

☆そして、両立というからには、二つのベクトルが一つの合力をつくるという物理的なイメージか、共通の基盤に立っているという生物学的イメージかどちらで表現しようかと思ったが、やはり、サッカーの芝生やグランド(根本という意味がある)、田んぼをすべて自前で持っているぐらいだから、生物学的なイメージで表現することにした。

☆その基盤とは、パンフレットに記載されているコアコンピテンスの一つ「学んでいく力×学ぼうとする力×学ぶための力」と「共に生きる力」のエネルギー態だと思う。

☆こうして、文武両立のうち、学びの方は「見える学力×見えない学力」と語られていることの背景に、A1からF2のすべての要素の有機態があることが明らかになってくる。

☆見える学力として、その成果の一つは、進学実績

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部活動の成果もすごい。

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☆しかし、理事長はこう語る。

文武両立というのは、ゴールドメダリストの養成や東大に何人いれるかということを目標にしていないことである。それだけを目標にして、身体を壊したり、燃え尽き症候群を生み出したりということは、世の中にいっぱいある。文武両立は、地球規模の視野に立てる教養の大切な基礎である。大事なことは子どもたち自身の未来なのである。

☆成立学園の「自然2.0」には、やはり「優勝劣敗」や「勝ち組負け組」という発想は皆無であり、教育の平衡性こそが重要なのである。

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