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サンデル問題

☆欧州の経済が揺れている。ドイツのビジョンかフランスのビジョンか。イギリスのLIBORの金利設定の信頼性・正当性は?それを問えなくしているTIBORのあり方は?為替の乱高下を調整する信頼性・正当性・妥当性はどこにあるのか?大津の事件にあるように外部調査委員会の公平なメンバー構成とは?東京電力福島原子力発電所における事故調査・検証委員会の「最終報告書」の指摘は「物足りない」のはなぜか、その判断の信頼性・正当性・妥当性は?

☆これらは、すべて社会科学的な調査や自然科学的な探究の基準づくりの問題に行きついている。とくに今回のように両科学では、解明できない限界に直面した時、政策意思決定をしなければならないが、果たしてそのリスクマネジメントの選択判断基準はいかにして可能なのか?

☆ここに至っとき、サンデル問題、つまり正義の問題が立ちはだかる。3・11より前は、正義と言えばヒーローと同義だったのではないかと思うほど、日本では「正義」という言葉はキャラだちの条件にすぎなかった。クール・ジャパンの閉塞感を打破するには、正義の感覚の転換にあるのかもしれない。

☆それはともかく、3・11以前から、震災以上の人災、つまりリーマンショックに直面していた米国やその影響大だった欧州はすでに正義問題は社会的な生活において身近になっていたが、日本ではまだメディアで流れ出るヒーローキャラクターの問題にすぎなかったのだ。それがこの3・11によって、正義という基準を、専門家や情報隠ぺい権力機関が、いかに独占してゆがめてきたかについて明快に自覚できるようになった。それゆえ、サンデル教授「JUSTICE」の重要性に気づいたわけである。

☆そして、いよいよ私たちはその重要性を引き受けなければならない痛みの日々を送っている。いかにこのJUSTICEが、経済のみならず教育においても、揺らいでいるか、耳にしない日はないのであるから。

☆そうそう2012年版の厚労白書もサンデル教授の思想を基調とすることのようだし。。。サンデル教授をヒーローキャラクターで終わらせない白書であらんことを。

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