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グローバル人材は「ガラパゴス日本」を変える?

日経ビジネスONLINE(2012年7月10日)に、浜口 友一さんの『グローバル人材は「ガラパゴス日本」を変えられるのか?~特別対談・前編 米スタンフォード大学アジア太平洋研究所研究員 櫛田健児氏』が載っている。読書時間がない多忙な方におススメ。
   

☆櫛田さんの次の考え方は、教育にも同じことが言えるのである。

日本のガラパゴス化は、ITの世界で非常に問題になっていますが、私はこの状況を“後継者のいない先行者”と捉えています。

☆また、浜口さんの次の考え方も、よくよく考えてみたいテーマである。

日本が誇る「カイゼン」は、部分最適に目が行く会社員を多数育てているのだが、それは結果としてグローバルな全体最適に目を向けることを邪魔してしまっているのではないだろうか。

☆つまり、私たちの20世紀型教育は、共に学ぶことを、真面目じゃないとかおしゃべりばかりしてと授業の中から排除してきたし、質を高めることを、俯瞰する広い視野を持ち、未来を見据え、ビジョンを多くの人とシェアすることだという考えを、能書きはいらない、目の前のことをきちんとやれ、それが質の向上なのだと勘違いしてきた。

☆共に学んだり、シェアしようとすると、そこにコミュニケーション能力とか交渉力あるいはそれらの技術が養われる機会が広まる。そしてこの育成チャンスをリベラルアーツと呼んできたわけだ。20世紀型教育にないチャンスである。

☆しかし、浜口さんは、そのリベラルアーツに似たお家芸が日本にもあると!それは「おもてなし」である。

旅館の加賀屋に代表されるような“おもてなし”だったり、宅配便の時間指定で配達するサービスといった、厳しい競争の中で伸びていったものは、海外の進出先でも通用している。そもそも高品質というが、品質を分解して考えてみると、人々が快適と感じるような“おもてなし”と、いたずらに多機能であるとか高信頼性であることは違うものであり、行き過ぎた多機能、高信頼性は世界が求めている品質ではないのかもしれない。

☆ここに21世紀型教育のヒントはある。このような21世紀型教育を実践しているグッドスクールには生徒が集まっているし、集まる気配がある。そこでは、「おもてなし」はマナーを超えて、リベラルアーツなのである。

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