西武文理 金井先生の「新しい学び」
☆「新しい評価研究会」で出会った西武文理の金井先生とコラボし始めた。金井先生は防災訓練や防災教育を生徒とともに考えるプロジェクト型の新しい学びのプログラムをデザインしている。
☆防災マルチブル電子図鑑などICTの端末やソフトを使いながら、リサーチし、議論し、イメージし、編集し、プレゼンしていくとういプロセスを丁寧に仕掛けている。まったく21世紀型教育ベースのデザイン。
☆ところが、この手のプログラムをデザインすると、必ず20世紀型教育ベースの側からは、そのようなプログラムで生徒の何が評価できるのか、大学進学実績に貢献できるのかというお決まりの反論(いちゃもん)が飛んでいくる。
☆そもそも20世紀型教育が、今の学校化社会・偏差値ランキング社会を生んで、悪循環極まりない経済政治の状況を作っているにもかかわらず、よくそういうことを平然といえるものだと感心してしまうが、まだまだ世の中は常にそういうものである。
☆というのも、この金井先生の新しいプログラムはある意味新しいリベラルアーツのプログラムなのである。20世紀にも教養はあった。しかし、それは基本的にはプラトンからカントにいたる教養がベースで、その後ソシュールやガダマーそしてハーバマスやローティが出現して、ことごとくコミュニケーション革命、パラダイム変換をして、グローバリゼーションが到来していることに追いついていない。
☆そんなわけで、その評価の部分をいっしょに考案して、生徒のモチベーションの変化や認知レベル、道徳レベルなどの変化を読み取ろうと話し合っている。リサーチ用の問題も、多次元IRTに対応できるように仕掛けたいと思いつつ議論して作成しているところである。
☆8月の「新しい評価研究会」で、そのサンプリングを発表することになっているので、いずれまたご紹介したいが、とにかく学校の先生は多忙極まりないにもかかわらず、メールなどで、議論を詰めていくその覚悟と気概に感服する。
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