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子どもの学び 時空トンネルの入り口[02]

☆21世紀型教育は、横断的、学際的、コラボ的・・・。学びの時空トンネルを通り抜けるには、一人の力だけではなく、多くの人やもの、コトとの関係がものをいう。そのイメージは、ファンタジーそのもの。今でも、ナルニア物語や魔女の宅急便を読むと、子どもたちの集中ぶりワクワクぶりはものすごい。

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☆聴いている子どもたちは、イメージの像を脳内に焼き付け、それを絵やオブジェとして形にする。目に見えないものを形にする力は、芸術に限らず、あらゆる場面で重要なアイテムでもある。このアイテムを磨き上げながら、時空トンネルを通り抜ける。まずはランタンを作らねば。

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☆さて、学びの時空トンネルの話だが、図1のように、20世紀型教育から21世紀型教育にシフトしているとはいえ、世の中全般としては、まだまだ過渡期である。

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☆したがって、乗り越えなければならない状況がいくつもある。まず20世紀型で、大きな問題点は、格差による問題。学びではなく学習指導要領で決められた教育内容に限定して学ばなければならない。子どもたちは自分の才能を、学習指導要領のモノサシに合わせて切り落とされる。そして進路も遠い先ではなく、受験をクリアすることが最優先。ここでは、偏差値格差が目の前に立ちはだかる。学習指導要領モノサシも偏差値モノサシも他者から与えられた所与のモノサシ。自分軸は見つけられなくなる。

☆その所与のモノサシで、高スコアをとった子どもたちにのみ、擬似時空トンネルを通り抜ける資格が認定される。しかし、あくまで格差を擬似的につくることで、そこに時空トンネルがあるかのようにねつ造してきたために、そのような擬似トンネルを抜けた先でも優勝劣敗競争が存在し、そこでは醜いルサンチマンが渦巻く。実際には、次の図のようにトンネルを見つけられなく、そこで優勝劣敗の競争が起こり、敗者は諦めるか飼い馴らされるか、勝者は、さらに勝者同士で争い、嫉妬と羨望と呪詛のルサンチマンの中で、うつ病が渦巻く。

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☆革命とかパラダイムシフトとは、まさに時空トンネルを見出すあるいは生み出す行為だったのかもしれない。

☆あるときには、そこから抜け出るために戦争やファシズムを生み出してきた。今深刻な問題として「いじめ」が露わになっているが、これもまた20世紀型教育の擬似時空トンネルをめぐる優勝劣敗競争の高ストレス状況が生み出している。

☆間違ってならないことは、この競争は、市場の競争とはおよそ次元が違うということである。市場の競争は基本はフラットである。権力を奪取する抑圧的力の争いではないのである。

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