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いじめを止める大きな勇気? 高松「子どもサミット」

☆産経新聞 8月23日(木)7時55分配信によると、

香川県内の小中学校の代表が一堂に会し、いじめ撲滅を目指してできることを協議する「いじめゼロ子どもサミット」(香川県教委主催)が22日、高松市のアルファあなぶき小ホールで開かれた。いじめに対して傍観者であってはならないなどとする意見が多く出され、「いじめゼロ」を宣言。みんなで取り組んでいくことを誓った。・・・・・・小学校と中学校別に「子ども会議」を開催。グループに分かれて、いじめる子が何度もいじめを繰り返さないために自分たちができること-などをテーマに協議し、結果を報告した。
・・・・・・・実行委員の真鍋亜採加さん(さぬき市立長尾中3年)があいさつ。大津市の男子生徒の自殺に触れ「誰も彼を助けることができませんでした。しかし、本当に助けることができなかったのでしょうか。いじめを止めるには大きな勇気が必要です」と、いじめで悲しみ、苦しむ人がいなくなるよう頑張っていこうと呼び掛けた。

☆チームに分かれて、ディスカッションしてプレゼンをしたのだろう。熟議的で形式的にはよい。実行委員の生徒が「誰も彼を助けることができませんでした。しかし、本当に助けることができなかったのでしょうか。いじめを止めるには大きな勇気が必要です」と、いじめで悲しみ、苦しむ人がいなくなるよう頑張っていこうと呼び掛けたこともとてもよいことだ。

☆しかし、香川県教委主催というのが、まずい。事件担当の刑事だって、容疑者と縁者であったら、担当から外されるだろう。今回の事件を振り返って、教育委員会は、自治体が違っても日本の場合は同構造組織だから、主催するのは本来おかしい。

☆議論やコミュニケーションが大事なのはわかる。しかし、その目的やミッションがはじめから誤っていたら、論理的におかしな結論が出てしまうのは当然である。大きな勇気を子どもたちに負担させることを正当化してしまったという誤謬である。HJではないのだから・・・。

☆お国のために勇気を出して特攻隊になろうというのとどこが違うのか説明責任が教委にはあるのではないか。

☆主催が市民と子どもと弁護士が連携したチームであったなら、すばらしい会だったと思うが、教委は主催してはいけない。その前に自分たちの隠ぺい体質や官尊民卑、保守主義、偏向主義といった民主主義的組織を阻害する構造を改革する勇気を持つべきだろう。

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