聖学院 レゴキング選手権[了]
戦後から幾星霜を経て今日に至る日本というこの国は未曾有の危機に直面しております。経済、政治、そして教育など様々な分野において明るい未来を見て取る事ができません。それはなぜでしょうか。答えとして様々なものが用意されております。・・・・・・しかし、私はそれよりもさらに根本的な問題に目を向けねばならないと考えております。そしてその問題を考察するには明治維新までさかのぼる必要があります。
・・・・・・日本の教育の問題点は、白洲次郎の言葉を借りて言えば「プリンシプルが無い」ということです。では、このプリンシプルとは何を意味するのでしょうか。イタリアのマッツィーニは教育の意義を「社会的善が何であるか教える」と述べております。そして、その社会的善には人間の生活を豊かにすることが含まれています。興味深い事に、日本の近代教育制度が胎動したとき、人間の自由や平等、そして人生の目的などを教育の土台としませんでした。儒教精神を峻拒し、西洋思想を土台とせず、上滑りな物理的豊かさを求めたことが日本の教育の悲劇なのでは無いでしょうか。
・・・・・・では、このような状況を鑑み、聖学院はどのような教育をすべきでしょうか。・・・・・・聖書は岩の上に家を建てろと述べております。我々が寄ってたつ土台は何でしょうか。偏差値でしょうか。聖学院のプリンシプルは極めて単純です。他人に仕える義務がある。たったこれだけです。そして学校では、その目的を果たすために、個人に与えられている賜物を磨き、活かす権利とそれを行使する自由を持っていると教えます。聖学院は(日本国外でも通用する)「ユニークな個」を確かな建学理念の中に見いだし、旧態依然とした悪弊の中から抜け出し、輝かしい未来へ歩みだす手助けとなるものでありたいと強く思っております。
☆政財界人が望んでいる真のグローバル人材は、ここにもいたのである。
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