広尾学園の奥行きの向こうに[01]
☆この成果は、大学進学中心の教育活動で出たわけではないから、勢いがあるのである。というのも、日本の学歴社会自体が、そのお得感がなくなってきており、東大や政府自らが、グローバル人材育成コースだとか留学推進のために莫大な税金を使うとか、もはや20世紀型ではなく21世紀型教育を推進し始めたからである。
☆つまり、大橋学園長のインターナショナルクラス、医進サイエンスコース、多様な国際教養講座の設定、3X型(explore/exchange/express)プログラムあるいは3T育成環境(Talent/Technology/Tolerance)の創発のプランは、完全に時代をとらえていたことを証明したのである。
☆そのような例は、サイトやパンフの随所に公表されている。たとえば、年10回の高大連携講座がそれだ。中高のカリキュラムを越境して、学問の最前線の成果を体験できるのである。
☆また、学問の中でも自然科学に絞ったサイエンス講座は、年22回も受講できるのである。
☆外部講師による講演などは、どこの学校でも行うが、頻度が違いすぎる。破格ということ。広尾学園の場合は、月に3度は、中高レベルのカリキュラムを超えて、大学の先生、企業で成功を収めている経営者などとリアルにリンクできるのである。
☆好奇心、オープンマインド、疑問という科学者やアントレプレナーの素質が養われるのは間違いない。この深い教育の奥行きの向こうに、生徒の自己決定による世界構築が拓かれている。世界とは、もちろん文字通りの世界もあるだろうし、社会ということもあるだろうし、モノづくり、創作、ものの見方、感じ方などと多様であるのは言うまでもない。
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