グローバル人材教育研修会[02] 画期的プログラム
☆一方、私学人は自律したクリエイティブクラスであるから、世界標準を競う多様なグローバル人材教育をきちんとリサーチする。そのことが明瞭だったのが、今回のプログラムであった。
☆グローバル人材教育のプログラムとして、IBをもう一度きちんと理解しようというプログラムと今年になってグローバル人材教育市場に新規参入し始めたカナダのBCカリキュラムを学ぶプログラムがデザインされていた。
☆そしてその2つのレクチャーのあとに、町田市にある玉川学園中等部のIBプログラムの状況をリーサーチしに大型バスでかけつけるというプログラムもあった。文科省のIB話し以来、6年前から導入している玉川学園のIBDP実践への問い合わせの数が膨張し、現場はたいへんだという話だが、果たしてその様子を実感できるプログラムであった。
☆BCカリキュラムについては、カナダ教育連盟のディレクター東儀正人先生が基調講演されたが、タイミングよく自然に連盟日本代表のジェイムス・イエロリーズ博士もサポートされた。そのザックバランなフッラトな人間関係は、見ていて心地よいのだが、多くの参加者が、プログラム全体が終わったあとに、これがBCカリキュラムの象徴的な新しい教育方法なのかと気づくことになる。ジェイムス博士は、もちろん流ちょうな日本語で対話をする。つまり、IB戦略とは真逆の教育方法なのである。
☆IB日本版もつくらねばという話題もリリースされているが、なぜそうなのか、それはIBについて基調講演をされた後藤敏夫先生のプレゼンで了解できた。後藤先生はIB以外のグローバル人材教育のディレクターでもあるから、IB宣伝の話をしたのではなく、IBの強烈なエスタブリッシュ戦略について本音を語ったのである。30年以上もシンガポールなどを拠点に、アジアエリアのグローバル人材教育のサポートをしてきた。現在ワールドクリエイティブエデュケーショングループのCEO。現地で苦戦敗退する日本企業の生々しい話しを交えながら、なぜグローバル人材教育が必要なのか熱く語った。
☆その話を聞いたうえで、玉川学園のIBプログラムを見学して、楽しく学んでいる生徒の姿にホッとしたものの、IBをはじめとするグローバル人材教育の世界戦略路線と玉川学園の教育路線とのGAPに、玉川学園の現状にまで全く到達していない日本の一般の教育の状況にショックを受けた。日本はグローバル人材教育後進国になっていたのである。
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