21世紀型教育スタンダード
☆今まで、「学びの方法」と「学びのモラル」、「コミュニケーション」は別々に考えてきた。しかし、「学びの方法」は言語モデルで語れるし、「モラル」も言語モデルで語れてしまう。関係があるようでないような釈然としなかった。
☆もし共通項であるならば、言語モデルを生徒が十分に理解できればそれでよいかとも思ったが、実際は言語モデルを理解したからといって、「学力」も「モラル」も一遍に都合よく向上するわけではない。
☆言語モデルがある程度広く深く豊かになると、「学力」が急に伸びる生徒はたしかにいるのだが、品格や品性が育っていない生徒もたくさんいる。逆に「モラル」がある程度発達しているのだが、「学力」が高くない。きっちり暗記はするのだけれどという生徒もたくさんいる。
☆しかし、彼らは、それなりに大学に進学してしまうから、それ以上の追求がなかなかできなかった。知識を豊かに覚えると、ある程度思考力も育成できてしまうのである。だから、思考も知識の暗記でよいという極端な受験参考書がまかり通る。
☆ただ、それはドメスティックな話で、「学びのモラル」の育っていない高「学力」の持ち主は、グローバルな舞台では意外と脆いし、「学力」が中位で「学びのモラル」が高いという生徒も、グローバルな激烈な競争で負けこんでしまう。
☆「コミュニケーション」を育てれば! 共通項なのだからうまくいくだろうと思っていても、そのコミュニケーションを生徒が「学びの方法」で活用しているのか、「学びのモラル」で活用しているのか、両方のベクトルに応用しているのかチェックしていないと、言語生態学のように、そううまくはいかないということなのである。
☆そこでこの三者をチェックするプログラムはと言えば、いわゆるPBL(プロジェクト・ベースド・ラーニング)なのである。しかしながら、一方で重要なことはこの三者のベクトルをきちんと評価できるプログラムを併存させているかどうかということ。
☆今回この評価の重要性について、エンパワーメント評価とそこにインパクト理論を埋め込んだ評価システムを、「新しい評価研究会」のメンバーの先生方がデザインしたPBLプログラムと結合することによって、気づいた。
☆評価するときの参照基準としての「学びの方法/コミュニケーション」と「学びのモラル/コミュニケーション」の発達レベルは、以下のようにまとめた。ブルーム、コールバーグ、ハーバーマス、サンデル教授、安田節之先生、高田明典教授など多くの皆さま方の成果と同研究会のメンバー先生方とコラボしたものであるから、今後オープンソースで展開していきたい。
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